障がい児とその親、兄弟児のための育児サークル「にっこにこ」の代表を務める 町山 理江さん 南下浦町上宮田在住
悩みを共有する仲間がいるから
○…障がいを持つ子とその親、兄弟児のための育児サークル「にっこにこ」の代表を務める。「にっこにこ」が母体となり、そこから水泳訓練会「みうらスプラッシャーズ」、乗馬訓練会「かっぽの会」などの発足にも尽力。現在もそれぞれの活動に携わり、リーダーとしての役割を果たすなどとにかくエネルギッシュ。多忙を極めている様子ながらも、常に明るく明け透けに話す姿に周囲から慕われる理由がわかる気がする。
○…平成15年に当時の国立久里浜養護学校の幼稚部に在籍していた母子数組が、「子どもたちを安全に思い切り遊ばせてあげたい!」と潮風アリーナの2階を借り集まった。それぞれの母親が、我が子の障がいという現実とそれを受け入れるという最大のハードルに直面し人知れずもがき苦しみ、目が離せないからと遊びたい盛りの子どもの行動を制限し、そこから生まれる子どものストレスを感じ取り、さらに自責の念に苛まれるという悪循環の日々。しかし同じ境遇の気心の知れた仲間と思い切り走り、転がり、笑い合った時、母子ともに探していた場所が見つかった。「にっこにこ」の誕生だった。
○…横須賀市で生まれ、高校生の頃に三浦へ。市の職員を3年勤めたが、結婚を機に退職。とにかく自分が任されたことはきちんとやりたいと、障がいを持つ人たちを取り巻く環境を好転させるべく関係機関などへの働きかけに奔走。「お母さんばかりが苦労しなくていいシステムを作りたい」という一心だ。一方で「黙っていてはわかってもらえない。甘えではなくほんの少しのことでも助けてほしいことを勇気を持って呼び掛けることも必要」という。
○…子どもたちの将来を考えると、特に高校卒業後に就労できるような施設が全然足りないと指摘する。「福祉の勉強をするなどして行き先を見つけていきたい。道を開いていくことが今後の使命」。最後までアグレッシブな言葉が続いた。
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