8月17日、「マリーゴールド染め」講座の講師を務める 塩谷 孝子さん 南下浦町上宮田在住
アクティブな染物職人
○…植物から採取した染料は、合成のものとは違い、純粋な色が特長。仕上がりはとても奥深い。「植物が持つ本来の色は、完璧に再現できない尊いもの」。マリーゴールドを使って絹のスカーフや大判のハンカチを染める講座を17日、初声市民センターで開催する。「染物は難しい、面倒と思う人が多いと思う。でも、簡単で楽しいものよ」。講座では、それを自ら実践し受講生に体験してもらう。「身近なものに色を染めることができることを知ってほしい。オシャレの幅も広がる」と目を輝かせる。
○…染物の世界に身を置いたのは高校卒業後。伝統工芸を仕事にしたいと、京都の友禅染の会社へ単身飛び込んだ。「決めたら行動は早い」と自己分析。当初は、弁護士や通訳などを夢見ていた。高校2年の時、ふと染物に興味を持ったという。本や雑誌を通じて興味が増大。アルバイトでお金を貯め、休みの日に染物体験にも行った。「色の奥深さに感銘を受けた」。当時の感動は今も忘れてはいない。仕事で、帯を焦がしてしまう失敗があった。しかし師匠は寛大な配慮を見せたという。「失敗から学ぶことを教わった。同じ失敗をしないようにする心構えが備わった」と振り返る。作業時の心境を聞くと「色と会話をしている」と即答。色とコミュニケーションを取ることで、完成イメージの色に近付けていく。時にはイメージと違う色合いになることもあるが「それも染物の面白いところ」
○…25歳で結婚後、30歳の時に三浦へ。初声市民センターで、染物講座開催の話が出て、経験を買われ講師に抜擢。現在も、染物の楽しさを普及する活動に一役担っている。自転車が趣味。「40〜50代の頃は、三浦から実家の沼津まで自転車で帰ったこともある。北海道も行った」とアクテティブな面も併せ持つ。現在孫2人と同居。「賑やかすぎて毎日が大変。友達からは羨ましがられるけどね」と笑う。
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