三浦版 掲載号:2016年1月29日号 エリアトップへ

今年度の「神奈川なでしこブランド」に認定された無添加手作りジャムを手掛けた 高梨 尚子さん 金田在住 36歳

掲載号:2016年1月29日号

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愚直に貫く”いいものづくり”

 ○…女性が開発した優れた商品やサービスを認定する「神奈川なでしこブランド」に、自身が手掛ける手作りジャムが選ばれた。三浦半島の肥沃な大地で育まれた露地野菜そのままの味わい、素朴ながらおしゃれな見た目、保存料・添加物を一切使わない安心安全な品質。「野菜を様々な形で提案し、三浦のいいものを作りたい」というこだわりを一瓶に閉じ込めた逸品は共感とファンを生んでいる。

 ○…家は三浦と横須賀に大小合わせて30カ所3・8ヘクタールの畑を持つ代々続く農家で、4人姉妹の次女として生まれ育った。多感な中学時代こそ「農家に恥ずかしさを感じたこともあった」と言うが、毎日楽しそうに野菜を育てる父親の姿に農業に対する価値観は変わった。結婚を機に家を継ぐ決意を固め、それまでの仕事を辞め三浦に戻ると、すぐさまトラクターの免許を取り、農協青年部の勉強会で技術を学んだ。「自分の手でイメージどおりの野菜を作れる。それが快感」

 ○…「ジャムは作っても売れない」。最初は諭す周囲の声を半ば押し切る形で信じた道を進んできた。手に取ってもらうにはどうしたらいいか思いを巡らせ、容器をプラスチックから瓶に、パッケージデザインは手仕事感あふれる仕様に変えてみると思いのほか好評だった。同様に瓶詰めのピクルスも販売。野菜を作って売るという固定化された農業イメージを柔軟な発想で壊してみせた。現在は食品以外の商品づくりにも乗り出すなど構想は尽きない。

 ○…昨年5月、直売所を改装して製品を販売する店舗を三浦海岸駅前に開いた。野菜をツールに地域を結ぶ拠点になればと、これまで接点のなかった和・洋菓子屋やパン屋などと協働でコラボ商品を生み出した。「イメージは道の駅。三浦へ来たらここに寄ろうと思ってもらえたら」。開業して8カ月、「軌道に乗るまでもう暫く我慢の時期」と言葉少なに語りながらも、表情は自信に満ちていた。

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