JICAのボランティアとして7月からブラジルに派遣される 仲野 麻理さん 三崎町小網代在住
夢をあきらめないで
○…独立行政法人国際協力機構(JICA)の日系社会シニアボランティアとして、ブラジル・リオデジャネイロ州に2年間赴任。7月2日に旅立つ。現地では日系人コミュニティの中で日本語や日本文化などを教える。出発を前に「治安など不安もあるが、自分がこれまで積み重ねてきたこと、学んできたことを出し切ってきたい」と、清々しい態度の中にワクワクした表情が浮かぶ。
○…大学で小学校の教員資格を取得後、横浜市で着任。その後結婚を機に三浦市に移り住み、三崎・初声・南下浦の3校で教鞭をとった。実母・義母が高齢を迎えた自身50歳に際し、そろそろ区切りをつけて母親孝行を優先したいと退職した。が、その後少し事情がかわり時間的余裕が生まれるように。その時間を他に向けたいと、昨秋、東北の被災地にボランティアに出かけ、そこで「自分にも何かできることがあるのでは」という思いが芽生えた。そんな時JICAの募集を知り、自分の経験と希望が合致していることから「今しかない」と決断した。
○…ご主人と社会人の息子さん2人との4人暮らし。「これまでも好き勝手にやってきたので、心配はあるみたいですが、全員応援してくれてます」と飛び切りの笑顔。東京の生まれだが、三浦に住んですでに25年以上。「こんなに子育てに適した地はない」といい。今回出発前の語学発表も含めそういった場があれば必ず三浦の話をし、よさをアピールしているとはにかむ。
○…現地の日系社会もすでに6世が生まれ3〜4世が中心で、日本語や日本文化が薄れつつある。だが、継承していきたい言葉や文化として学びたいという人は多いそう。「日本人の心を伝えたい」と力強い。これまで何回と教え子に伝えてきた言葉「夢をあきらめないで」。すっかり忘れていたことをふと思い出した。学生時代に1度JICAの説明会を受けていたこと。ひとつの夢が実現した。
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