災害から未来(あす)を守る・平塚 代表 能勢 康孝さん 紅谷町在住 50歳
地域防災の舵取り役に
○…東日本大震災は自然災害の恐ろしさを痛感するだけでなく、互助精神や防災意識を呼び起こす契機となった。「地域のことは地域で守る。当たり前のことを実践していくためには、情報の共有化や防災力の強化がますます求められる」。市内の各種団体が協力して立ち上げた防災組織をまとめ、七夕まつりやプロサッカーチームを擁するなど、共通項の多い仙台市への支援活動にあたるほか、講習会や防災集会を通じて会員、市民の意識高揚を図っていく。
○…FM湘南ナパサの開局と同時に発足した市民放送ボランティア「ナパサクラブ」では会長を務め、ここでも防災への関わりは深い。「番組制作に携わるだけでなく、地震災害時に情報発信源としての役割を担ったり、会員向けに防災レクチャーを行ったり。何かあったとき、ラジオは貴重な情報源になる。もっとナパサを認知してもらえるようPRしていかないと」と意欲的だ。
○…大学卒業後、父親が起業した額縁・絵画の販売店を継いだ。幼い頃から親しんできた絵画にはひとかどの見識を持つが、自身の代で始めた古美術の取扱いは「毎日が勉強ですね」。店の美術品に地震の被害はなかったものの、客からは額が落下してガラスが割れてしまったという相談が増えたそう。「そういうときは、アクリル板に変えることでガラスの飛散を防ぐことができる。これも立派な防災でしょう」と笑顔を見せる。
○…市民団体ならではの柔軟性を生かし、自主的な防災活動の柱を担う一方、被災地支援に向けては金銭や物資だけでなく、さまざまな形を模索していくという。「例えば、子どもたちが応援メッセージを書いた短冊を竹に飾って、仙台に届けるなんてどうだろう。離れていても、天の川でつながっているんだよって伝えたくて」。被災地を思い、活動を続ける。
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