ひらつか災害ボランティア代表 渡辺 豪さん 中原在住 66歳
奉仕の気持ち 続く限り
○…震災から約1ヵ月後、平塚理容組合のヘアカットボランティアにコーディネーター役として同行、宮城県石巻市を訪れた。腐敗臭やコールタールの臭いが鼻をつく中、過去にない被害状況を目の当たりにした。「瓦礫の撤去は進んでいないし、夏場になれば衛生状態も心配。まだまだ多くのボランティアが必要とされるだろう」と被災地の窮状を訴える。
○…「黙って見ていられない性分」という気持ちが活動の根底にある。高校時代に経験した福祉活動をきっかけに、足掛け50年のボランティア生活。10年前に発足した「ひらつか災害ボランティア」では代表を務め、効率良く奉仕活動を行うための学習機会を設けたり、被災地で活動する人を手助けしたりと、市のボランティアセンターと協力しながら後方支援にも力を注いでいる。
○…平成16年の夏に発生した新潟・福島・福井豪雨災害時は、新潟県三条市に駆けつけ物資の搬送にあたった。現地のボランティアセンターに戻ると、『おつかれさまでした』と出迎える子どもたちが水と一握りの塩を差し出してくれた。「お手伝いがしたいという子どものために、ボランティアセンターが考えたのかな」と目尻を下げる。「今回の地震も、元気だったらすっ飛んでいきたかったんだ」。5年ほど前に心臓を患い、満足に活動できず歯がゆさが募ったが「気持ちの続く限りがんばってみる。家族はあきれているけどね」といたってマイペースだ。
○…連休以降、被災地へ向かうボランティアが減るのではと危機感を抱く。「活動したくても、何をすれば良いか分からない人は多いし、若い人はお金の問題もある。まずは自分でできることを考え、それでもだめならボランティアセンターに相談して欲しい。熱い気持ちを持った人たちが、1人でも多く現地へ足を運んでくれたら嬉しい」。
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