平塚市障がい者団体連合会会長を務める 龍崎 健雄さん 南原在住 70歳
「障害者が暮らしやすい街に」
○…「目の不自由な人と耳の不自由な人がコミュニケーションをとることは難しい。様々な障害を持った人が一つになれるよう、架け橋のような存在でありたい」と語る。今月、結成40周年を迎えた平塚市障がい者団体連合会の会長を務める。視力障害者協会や聴覚障害者協会など10団体、800人以上の意見をまとめ、障害者が平塚で安心して暮らしていけるまちづくりを目指している。
○…「障害者が地域に溶け込むためにはまず、存在を知ってもらうことが大切」と語る。障害者への理解を深めてもらうため、12月の障害者週間に行う啓発キャンペーンは一つの目玉事業。「各団体が踊りや歌を披露し、市民の前で日頃の活動を発表する。創意工夫が効いていて、毎年盛り上がるんだよ」と、楽しそうに話す。
○…横須賀出身。生まれつき弱視障害があったため、苦労も重ねた。15歳の時、盲学校に通うために平塚に移住。卒業後は、市内の病院で理学療法士として定年までの40年間勤務した。「自分にも障害があるからこそ、少しは患者さんの気持ちに寄り添えたかな」と、優しい目を向ける。患者と本気で向き合っていくには、気の置けない物言いも必要であると話す。「身体のためを思って、女性にも平気で『太ってるんじゃない?』なんて言ったこともあった」と屈託なく笑う。定年から10年経った今も、退院患者を集めて旅行に出かけることもあるという。
○…一昨年の東日本大震災後、障害者と地域住民のコミュニケーションの重要性を切に感じたという。震災時は助けが求められなかった多くの障害者が犠牲となった。「災害が発生した時に地域の人にどう協力してもらうか、日頃から話し合える関係を作っておきたい。障害者が参加できる避難訓練を増やすことも今後の課題」と、会長としての顔を覗かせた。
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