四之宮地区の町内福祉村運営協議会会長に就任した 馬鳥 巧さん 四之宮在住 85歳
「身近なお手伝い」地域の手で
○…「のんびり型」と評する性格とは裏腹に、3月15日に開所する町内福祉村の準備に忙しい。四之宮公民館の一室を会場に週4日、子どもから高齢者まで世代を超えた利用者の居場所づくりに取り組んでいく。運営ボランティアを募ったところ、30人を超える住民が手を挙げた。「ふれあいを大切に、生き生きと心豊かに過ごしてほしい」という思いが、地域に溢れていると実感した。
〇…独居者に向けた親睦機会の提供や、ごみ出し、買い物、介護補助といった高齢福祉だけでなく、子育て中の保護者、子ども同士の交流など多彩な役割を担う。なかでも定年まで教育に携わり続けた自身の経験から、「子どもの声が響く福祉村」への思いは強い。太陽中学校や吉沢、みずほ、花水小学校などで教壇に立ち、大原小学校では初代校長を務めた。行政マンとして教育委員会などでも働き、教育現場の内外を知る。卒業生や保護者と旧交を温めることが楽しみといい、「20歳で赴任した大根中学校(秦野市)で教えた生徒は、もう80歳を超えていますよ」と笑う。
〇…60歳を過ぎたころから自治会活動に参加。四之宮地区自治会連合会の役員経験を持ち、現在は東中原幼稚園と障害者保護施設の平塚ふじみ園で理事職に就く。教職を退いてからは、地域社会の一翼を担うことが生きがいだ。地域の抱える課題解決にも目を配り、福祉村の開設がその一助になればと期待する。「四之宮に住んで良かったと思ってもらえるような身近なお手伝いに、運営スタッフ全員で取り組みたい」と優しいまなざしで語る。
〇…息子夫婦と二世帯暮らしを送り、余暇は陶芸や自宅で行う家庭菜園などスローライフを満喫。「野菜は無農薬にこだわっていて、これからはサニーレタスが取れる季節。楽しみですね」と声が弾む。地域貢献に情熱を注ぐ御年85歳。老いたる馬は道を忘れず、まだまだ走る。
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