市民講座「湘南国立大学校」の校長を務める 和多田 進さん 二宮町在住 69歳
知的好奇心くすぐる場を
○…湘南地域をひとつの「国」と見立て、昨年11月に市民講座「湘南国立大学校」を開校した。講座の会場は大磯や藤沢のカフェや教会など神出鬼没。講師にはジャーナリストだった人脈を生かし、作家や芸術家、女優などを招く。「知的好奇心はいくつになってもなくならない。湘南国立大学校は大人のゴッコ遊びだよ」とにやり。講座のチラシには大学名の後に「文科省不認可」をつけるなど、遊び心を光らせる。
○…「ジャーナリストは天職」と言い切る。「週刊金曜日」初代編集長を務め、自ら出版社を立ち上げるなど、出版業界で活躍。「世の中の動きを見て、誰よりも先にいろんなことを知れるのがおもしろい」と魅力を語る。日頃から物事に対して「原因は何?なぜ?」と考える癖は一種の職業病とも言える。「『思う』と『考える』は違う。生意気なことを言えば、みんなに考えるクセをつけてほしい」と活動への思いを語る。
○…北海道生まれ。近所の子どもたちとチャンバラに明け暮れる日々だったが、小学校に入ると本やマンガなど活字の世界にのめり込んでいった。「東京の家は本でいっぱいだから」と、4年前に二宮に移住。妻と犬2匹と共に暮らす。「食は人間の基本。美味しいって噛みしめることが幸せ。一番の健康法だよ」と、寿司と焼き芋を好物に挙げる。取材中、絶品と評判の焼き芋を「バターをつけたらもっと美味しいかもしれないね」と頬張る様は少年のようだ。
○…「講義を企画していくのは目次を作っていくのに似ている」と雑誌編集者ならではの視点から活動を見る。「大学という雑誌を編集しているような感覚。それを世の中の1ページに組み込もうとしている」。「物事をどう伝えようか、方法を考えるのも好き」と言い、市民講座「湘南国立大学校」にメッセージを詰め込んだ。大人による大人のための壮大なゴッコ遊びの幕があけた。
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