平塚警察署長に就任した 石井 孝さん 厚木市在住 57歳
懐旧の街 安心安全に尽力
○…「懐かしさと、大きく発展・変化した印象が交錯します」。13年前に勤務した平塚署に、署長として戻ってきた。厚木市で生まれ育ち、幼い頃から平塚には何度も足を運んだという。「七夕まつりはもちろん、正月にはお年玉を握りしめて梅屋や長崎屋まで買い物に来ていましたよ」と懐かしむ。七夕やマリンスポーツ、花火大会など魅力ある観光資源を持つ平塚だからこそ「事故や犯罪を防ぎ、皆さんが安心して暮らせるような下支えを担いたい」と背筋を伸ばす。
〇…警察官の父親を見て育ったことから同じ道を志し、大学卒業後、神奈川県警に採用された。「大変な仕事だとは想像していましたが、その通りでしたね」と冗談交じりに笑う。一番の支えとなったのは父親の存在といい「仕事について語り合うなかで、父の経験からたくさんのことを学べました」と振り返る。
○…94年には外務省に出向し、中米ニカラグアの日本国大使館、2年後にはスペインのバルセロナ日本国総領事館で勤務。06年からはサンパウロ州の軍警察本部に派遣され、治安改善や住民サービスの充実に向けて日本の「交番制度」導入に尽力した。これまで赴任した国は20カ国以上におよび、英語とスペイン語、ポルトガル語を習得するなど国際色豊かな警察官人生。平塚はブラジル人が多く暮らすこともあり「警察署主催のワークショップで、日本人との交流機会を作れたら」と、自身の国際感覚を生かした活動にも取り組みたいという。
○…24歳で結婚し、3人の息子を育て上げた。妻は犯罪被害者を支援するボランティアに携わり、弱きを助けるという共通の使命を抱く仲間でもある。「私の仕事を一般市民と同じ感覚で見てくれるから、自分では気づかなかったことを教えてくれる。よき理解者です」と鶏鳴(けいめい)の助(たすけ)に感謝する。趣味はアジやサバを狙う舟釣り。余暇も平塚に繰り出す機会が増えそうだ。
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