関東商工会議所連合会から表彰を受けた日本珠算連盟茅ヶ崎支部の前会長 大貝 敏次さん 龍城ヶ丘在住 74歳
「アバカス」に込めた親心
○…児童生徒への珠算の啓蒙など、長年にわたる地域貢献の取り組みが高く評価され、関東商工会議所連合会から「ベストアクション表彰」を受けた。賞状には団体名と共に自身の名が記され「これまでの活動をねぎらって頂いた気もしますね」とうれしそうだ。
○…平塚・茅ヶ崎・寒川など湘南・県央地域の珠算教室およそ20教場が加盟する日本珠算連盟茅ヶ崎支部は、来年30周年を迎える。支部の発足当初から26年間にわたり会長を務めてきたが、体調を崩したこともあり、昨年度をもって勇退。「そろばんは誰にでもできる。子どもたちにそろばんを通じて人生に必要な自信を身に付けさせてあげたい」という信念は次代に託した。今は、安堵の気持ちと少しのさみしさを感じている。
○…静岡県に生まれ、父の仕事の関係でほどなく平塚へ。幼少期は内気な性格だったというが、小学4年から始めたそろばんがその後を変えた。「能力差があっても、時間をかければ上達できる。これが自信につながるんですね」。その自信は学業にも反映され「合格は難しい」と考えていた平塚江南高校に進学した。卒業後は、松風町に珠算教室を開き、計算器具を意味する英単語を用い「アバカスACE大貝」と後に改称。大学に通いながらの教室運営は苦労もあったが、これまで半世紀以上にわたり教壇に立ち続け、1千人を超える生徒を教えた。
○…現在は実娘も講師に加わり、4教場を展開する。「この間、病院にかかったら、お医者さんが元教え子でしたよ」。東京大学に合格したり、企業の第一線で活躍したりする教え子たちの存在こそ、誇りだ。「これからも子どもたちの自信あふれる笑顔を見続けたいですね」。目を細めて語る姿には親心がにじむ。
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