自作のお魚レシピが料理本に取り上げられた 伏黒 千絵さん 袖ケ浜在住 36歳
美味しい出会いのレシピ
○…料理レシピのコミュニティウェブサイト「クックパッド」に「フシッチェ」の名前でレシピを投稿。５７７に上る投稿の多くを占めるのが平塚産魚介類を使った「お魚レシピ」だ。市の漁業協同組合で働く夫に協力しようと、地魚の美味しさを伝えたいと思ったのがきっかけ。４月に発売された日経ＷＯＭＥＮ別冊『クックパッド忙しい日もぱぱっと作れる定番モテレシピ』に、「鯖の竜田揚げ」が掲載された。「本に掲載されるのが一つの目標だったからとっても嬉しい」と笑顔がこぼれる。
○…親の仕事の関係で引っ越しを繰り返した幼少時代。都内の英文科大学を経て、バーミンガムの大学院へ留学。「あの頃は将来や自分のこと、模索を繰り返してばかりいた」と苦笑しつつ「でも、あの時の出会いが今の私を導いてくれたと感じるんです」と前を向く。帰国後、都内の出版社で働き始めたが、昼夜問わずのビジネスライフですり減る心。そんな時に共通の友人を通じ、今の夫と出会った。「平塚の海でのスローな暮らしが、当時の私にはオアシスに見えた」と照れ笑い。２人の間には現在５歳、１歳、そして今年10月、新たな命が生まれる。
○…「実は夫と結婚するまでそうめんも茹でられなかった」と打ち明ける。仕事で夫が貰ってくる魚は、もっぱら夫が捌いていたが「あまりの量に手伝わざるを得なくて、数をこなして上手くなった」とのこと。今ではどちらが料理するか取り合いになることも。「私も『海に住んでいる人』っぽくなったかな」
○…レシピ作りで大切にしているのは、主婦目線。どのレシピも工程は４つか５つ程度、化学調味料を控え素材の味を生かし、見た目も美味しい料理を目指す。魚料理に限らず、渡英中に「英国紳士なおじいちゃん」から学んだスイーツのアレンジレシピなども人気が高い。「私のレシピは、出会いのレシピ」とにっこり笑った。
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