今夏、米国で行われたビーチバレー「ワールドツアーグランドスラム大会」で５位タイに入賞した 石井 美樹さん 湘南ベルマーレ所属 26歳
自力で掴む「東京切符」
○…「世界の強豪にチャレンジしよう」と挑んだ国際大会で５位タイに入賞した。大会直後は「まったく実感がなかった」とした成績も、周囲から寄せられる祝福や賞賛の声を受けて「あらためて、すごいことをしたんだ」と喜びを感じている。今シーズンは、リオ五輪切符をかけて主にアジアを転戦。１７２cmと小柄ながら、スピードと粘り強いレシーブで身長差20cmの相手と互角に渡り合った。五輪出場は惜しくも逃したが「試合のたびに良くなった」と、手応えを掴んでいる。９月に出場した国内大会２戦は優勝と準優勝を収め、ビーチバレー界屈指の存在感を見せつけた。
○…両親の影響で小学２年でバレーボールを始めた。中学時代に全国大会優勝、大和南高校では春高バレーやインターハイに出場。卒業後はＶリーグで活躍し、着実にステップアップした。ビーチ転向は２年前。所属チーム退団後に、高校時代の恩師の誘いで出場した大会が転機だった。「絶対に無理」と決めつけていた初ビーチでまさかの８強入り。瞬く間に虜になった。わずか２年の競技歴ながら、肌はすっかり小麦色に変わり「日焼け止めでケアしているんですけどね」と笑う。
○…練習拠点のビーチパークにはネットが常設されており、レベルを問わず誰でも気軽にビーチバレーを楽しめる。「この環境が良いですよね。私たちを間近で見て、魅力を知ってくれたら嬉しい。気軽に声を掛けてください」と声が弾む。ドライブやショッピッングが息抜きと言い、「ららぽーと湘南平塚」のオープンを喜んでいる。
○…来シーズンは新パートナーとペアを組み、２年後から東京五輪を目指してワールドツアーに参戦する予定だ。ペアにとって必要なのは「信頼関係」と説き、プレーに対する厳しい言葉や指摘で切磋琢磨する環境を求めている。「開催国枠に甘えず、自力で出場切符を掴んでメダルを狙う」。負けず嫌いに火が着いた。
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