湘南ひらつか囲碁文化振興事業実行委員会の委員長を務める 丸山 孜(つとむ)さん 岡崎在住 76歳
「囲碁のまち」広めたい
○…昭和の囲碁棋士・木谷實九段が道場を構えた平塚で、「囲碁のまち」として文化振興を果たそうと活動する。9月12日に松原小学校で実施した「出前授業」で講師を務め、楽しそうに碁を打つ子供たちの姿に顔をほころばせる。囲碁に馴染みのない小中学生や、女性のために、まちづくり財団と講座を開催している。「碁は考える力を養う。お年寄りにとっては認知症予防にもなる。世代を超えて遊べるんです」と囲碁の魅力を語る。
○…静岡県浜松市出身。囲碁は大学時代に兄に教わった。関西ペイントに就職後、休み時間に先輩と打つ碁が楽しみだった。同社事業所が立地した平塚に住み始めたのは50年ほど前。「ここでの暮らしが一番長い。平塚を故郷だと思っています」と目を細める。社内で囲碁サークルをつくり、日産車体や横浜ゴムなど近隣の企業に声をかけ、企業対抗の大会を開いたのがいい思い出だ。
○…囲碁を打たない妻とは、マジックが共通の趣味。知人が披露してくれた手品に見惚れたのがきっかけだ。夫婦で愛好者団体の「湘南ひらつかマジシャンズ」に所属し、福祉施設などで披露している。グランドパパを略した「グッパー」を名乗り、トレードマークは黄色いスーツ、十八番はハンカチから鳩を出すマジックだ。「僕、割と人気があるんですよ」とにっこり。
○…1997年の同実行委員会発足時から活動に参加し、2016年に委員長に就任した。「囲碁の考え方は経済に似ている。持ちつ持たれつ、取られたと思ったら、その碁石に助けられることもある」と奥深さの虜になった。10月14日には湘南ひらつか囲碁まつりが控えている。「木谷實さんが残してくれた平塚の囲碁文化を、もっと広めたい」と後進育成への布石を打つ。
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