金目中柔道部顧問で平塚の柔道振興に寄与する真田 州二郎さん大磯町東小磯在住 43歳

掲載号:2018年9月6日号

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育ててくれた柔道で恩返し

 ○…「今思い出しても目頭が熱くなります」―。今年の全国中学校柔道大会の会場で人目をはばからず涙した。指導者として21年間目指してきた男子個人の全国優勝が叶った瞬間だった。母校から譲り受けてきた古畳で道場を作るところから始め、赴任した大野中や浜岳中、金目中を強豪校に引き上げてきた。教え子を9年連続で全国3位以上に導いている。

 ○…平塚の柔道に「春の時代」をもたらした男は山形県で生まれた。柔道家の父を4歳で亡くし、その思いを継ぐように9歳から柔道を始めた。闘志を剥き出し諦めないスタイルで全国中学柔道大会に出場。スカウトの目に留まり東海大相模高柔道部に入部した。「目標はオリンピックで金メダルを獲ることだけ」と振り返り、ライバルの目を盗んで深夜に宿舎を抜け出しトレーニングに励む日々。その努力が実り、東海大学時代に国内タイトルのひとつ講道館杯への出場を果たした。

 ○…「授業中でも気分転換に遊びに連れ出してくれて、枠に捉われない大切さを教えてくれた恩師のように自分もなりたい」と教員を志す。ペーパーテストは苦手だったが、道着を脱ぎ、毎日14時間に及ぶ勉強を4カ月続け、倍率40倍の教員採用試験に打ち勝った。「喧嘩が強くなれる」と非行の目立つ生徒を集めて柔道教室を開き礼節と自分と向き合う心を育むなど、「柔道は人づくり」のモットーを実践している。

 ○…妻と息子4人、娘1人の7人家族。家庭内では「調整役に徹しています」と柔らかな笑みをみせる。人生の目標は柔道での恩返し。「結果を残し続ければ、平塚が日本一の柔道のまちになるはず。自分を育ててくれた柔道への感謝の気持ちを形にしたい」と、いつか小さな種が芽吹くまで愛情を注いでいく。

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