東海大学ラグビー部「SEAGALES」の主将を務め、全国大学選手権に出場するアタアタ・モエアキオラさん体育学部 22歳

掲載号:2018年12月13日号

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流れる血潮は桜色

 ○…185cm、110kgの体格を生かし、ビッグゲームで数々の肉弾戦を制してきた。自陣に突進してくる相手に突き刺すタックルは、スポーツカーのエンジンを搭載した戦車のよう。関東大学リーグ戦を優勝で飾り、全国大学選手権には22日の準々決勝から登場。「ブルーのジャージを着られることは当たり前ではない。試合に出られない仲間の魂も背負って戦う」と熱い眼差しで語る。

 ○…出身地のトンガには十分な仕事がない状況があり、多くの若者が海を渡るという。12歳でラグビーを始めた少年は15歳で来日し、強豪の目黒学院中に籍を置いた。「言葉が全く分からない」なか、寮生活で日本語を習得。日本の文化に適応しながら目黒学院高では2年生で花園に出場した。

 ○…現在、170人を超える部員を率いる東海大ラグビー部「SEAGALES」の主将を務める。「チームに思いを伝えるのは何も言葉だけではない」と、試合中は他選手がためらう激しい球際も果敢にタックル。寮では人知れずトイレ掃除にもいそしむ。そんな背中で語るリーダーの人望は厚い。周囲からは優勝を期待されプレッシャーとも戦う毎日にあって、息抜きは寮の自室で聞く音楽といい、お気に入りは「小田和正さん」と笑顔。邦楽にもすっかり馴染んでいるようだ。

 ○…卒業後は国内トップリーグの神戸製鋼と、世界最高峰リーグ「スーパーラグビー」のチーフス(ニュージーランド)に加入する。順風満帆のキャリアを歩んでいるように見えるが「やらなくちゃいけないことがある」。自分を育ててくれた日本への恩返しは「桜のジャージで戦うこと」と決めている。そしてもう一つ。「プロで成功し、トンガに暮らす両親に楽をさせたい」。激しいピッチの上で親孝行も誓う。

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