県障害者スポーツ大会50mで大会新記録を出した 五十嵐 みどりさん 二宮町在住
何事もポジティブに
○…「初めての大会出場で1位になり、新記録まで出るとはね」と開口一番、自身も驚きの様子。5月20日、藤沢にある県立体育センター陸上競技場で開催された第6回県障害者スポーツ大会50m(車椅子女子)の部に出場し37・7秒で優勝、しかも大会新記録をマークした。右半身の自由がきかない。そのため、車椅子は左手一本で動かす。試合では、まっすぐ走るようバランスを取りつつ少しでも早く車椅子を回し、前に進む。「スタートしてからはゴールに向かうことだけを考えた」と振り返る。声援の声が耳に入るも「無我夢中でした」。優勝メダルを手に「同じように障害を持っている方に少しでも励みになれればうれしい」と笑顔を見せる。
○…5年前、突然の発症、同時に数年間の記憶を失った。「話すことや動かすこと…当たり前にできたことがなにひとつ出来なかった。絶望感に満ちていました」と振り返る。懸命なリハビリを行い、今では会話もでき車椅子に乗れるまで回復した。現在も右半身のマヒで苦しんでいるが「当時に比べれば、良くなっていますよ」。取材中、終始明るく元気に振舞う。二宮町身体障害者福祉協会に入って気持ちが前向きになったという。「あの頃はあまりやる気がおこらずふさぎがちでした。でもそれではダメだと思い前を向かなきゃと思うようにしました。私以上に重い障害を持っている方も一生懸命明るく接している姿を見て私も頑張ろうと反省しました」と話す。
○…二宮町で育つ。学生の頃は演劇に夢中になった。高校生の時は舞台監督や照明、助演など裏方に。「舞台を作り上げることに興味を持ち、また楽しさを覚えた。夢中になっていました」と振り返る。5月26日、同会の役員改正があり、今年度から会計担当に。「責任ある役を任され、不安もありますが、皆さんに迷惑をかけないよう頑張ろうという気持ちでいっぱいです」と話す。趣味は歌うこと。
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