大磯警察署署長に就任した 沢田 美喜夫さん 大磯町在住 57歳
住民に不安のない環境を
○…「住民に不安のない環境を作りたい」。就任しての第一声は穏やかな口調だが、まっすぐ前を見据える瞳から警察官としての使命感が伝わってくる。1979年に初めて制服を身にまとい、横須賀での交番勤務からこの道を歩み始めた。鶴見や港南の警察署のほか、県警本部では振り込め詐欺などの防犯対策に尽力し、県警音楽隊などを擁する広報県民課や監察官室にも在籍。経歴は多彩だ。
○…大磯の印象は「平穏な地域で、住むのにとても良い環境。地元の人から『児童養護施設エリザベスサンダースホームの創設者である澤田美喜と名前が近い』って言われてね。そんなところでも縁があるのかな」と微笑む。管内では昨年に比べ交通事故が増加傾向にあるという。「事故の状況や原因を分析して、より良い対策を検討して今後の防止策に活かしたい」。住民の安全を守る話題になると表情が一気に引き締まる。
○…出身は北海道の稚内。「海の近くで育ったから、海があると安心する」と目を細める。自宅の目の前が警察署で、小学生の頃に署内の道場で行われていた柔道教室に通っていた縁もあり、「子どもの頃から警察への抵抗感はなかった」という。世は時に正しい人が損をして、悪い人がのさばる理不尽が起こる。それを少しでも正したい。そんな思いで警察官を目指し、東京の大学に進学したのをきっかけに神奈川へ。「雪も少ないし、快適で居ついちゃった」と笑う。
○…家族は夫人と息子2人。夫人は元警察官だ。息子はともに成人を迎えたが、警察官とは違うそれぞれの道を選んだ。趣味は洋画鑑賞。「中学生の頃から好きになって、結構な本数を見てきたよ」とうなずく。何度も見た好きな映画は「プライベートライアン」。「官舎ではDVDが見られないし、最近はテレビの洋画番組も少なくなっちゃったんだよなぁ」。署長就任の多忙な日々に、しばらくスクリーンは遠そうだ。
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