二宮町の教育長に就任した 府川 陽一さん 大磯町在住 65歳
子どもに地域デビューを
○…昨年12月26日付で二宮町の新しい教育長に任命された。モットーは「共育・共生・協働」。「力を合わせ未来に向け前向きに努力を積み重ね、アイデアを出し合い行動することで、子どもたちが『やる気・元気・根気』を持って生き生きと学び活動する町をつくっていきたい」と抱負を語る。具体案の一つに子ども、とりわけ中学生に地域社会デビューをさせたいと考えている。「子どもは守られる存在と思われているが、守る側にもなれる。『皆のためにいいことをしたい』『どうしたら二宮がもっと良くなるか』と考える力を持っている。その思いに自ら気づくことのできる仕掛けをつくれたら」と真剣な眼差しで話す。
○…1972年に平塚市立大野中学校教諭として着任後、同市教育委員会教職員課課長代理、市立吉沢小学校校長、県教育局中教育事務所所長、町立二宮西中学校校長など学校教育と教育行政双方に従事。「着任早々はドラマの金八先生みたいにハイテンション。こんなに楽しいのに給料をもらっていいのかと思っていた」と笑う。教職の面白さを「例えば、合唱コンクールで初めは反抗的だった生徒が最後には仲間と素晴らしい舞台を見せてくれる。元気をもらい、共に乗り越える喜びがある」という。定年後は県立総合教育センターの教育指導専門員、星槎大学特任非常勤講師として後進指導も経験。「ここで改めて教職の魅力を知ることができた」と振り返る。
○…生まれも育ちも大磯町。安保闘争、学生運動など激動の時代に早稲田大学を卒業し、自らを”フォーク世代”と評する。「古いものと新しいもの、どちらにも抵抗がない。今の子が好きなアイドルソングは歌えないけど、気持ちには共感できる」。休日は畑仕事に汗を流し、読書に勤しむ。「孫とも遊びますが、転びそうになると手を出しちゃう。経験させなきゃいけないと思ってもね…」という良きお爺ちゃんでもある。
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