4月1日付で二宮町消防団長に就いた 池田 昌隆さん 二宮町二宮在住 57歳
信頼第一の防災リーダー
○…団本部と5つの分団で組織する二宮町消防団を率いる。3月26日に行われた入退団式では「消防団発展のために精一杯、力の限り努力していく所存です」とあいさつ。甚大な津波被害をもたらした東日本大震災、集中豪雨による伊豆大島や広島市の土砂災害、鬼怒川の堤防決壊など、経験したことのないような昨今の自然災害を考慮に入れ、「町消防本部と協力し、地域の安全・安心を守っていく。より信頼のある消防団を目指す」と決意を述べた。
○…二宮町出身。青年時代は山に憧れ、近くの丹沢を手始めに登山に親しむ。南・北アルプスや屋久島などを独りで歩いた。27才の時、父が他界。祖父が興した印刷会社を母と運営、30代半ばで社長を継いだ。「活版印刷からオフセット印刷へ移り、ワープロが普及。今はパソコンで印刷物を作っています」と、時代の流れを振り返る。先輩に誘われ、消防団へ入ったのは30才の頃。ひと区切りつけて第二分団を退団したが、再び同団へ。副分団長と分団長を務めて退き、2010年に団本部へ2度目の再入団。副団長を任された。
○…団員確保はどこの消防団でも課題だ。そのため、再入団も珍しくない。今年度は再入団者5人を含む15人を迎えた。勤務先で自主防災組織にいたことのある、定年退職した人が団員になってくれたという。「自分たちの地域を自分たちで守るボランティア精神を持ち、活動を積み重ねるうちに団員の責任感と結束は増す」。防災力向上やコミュニティーの繋がりの強化を図るためにも「地域の皆さんに消防団の活動を理解していただき、より多くの人に経験してほしい。やり甲斐があり、世界が広がります」
○…「指導力に長けた凄い人」という杉崎一夫前団長に「一歩でも近づけるよう頑張る」。手元に保管している、入退団式のあいさつ文をしたためた紙にじっと視線を注ぐ。多弁ではないが、大役を担う責任感と実直な人柄がにじむ。
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