NPO法人大磯ガイド協会の会長を務める 大谷 弘道さん 大磯町生沢在住 76歳
もてなしの心でお出迎え
○…暑さも一段落して大磯ガイド協会のフル活動が再び始まった。今月16日、外国人向けに英語で案内するまち歩きツアーを実施。この3連休には、大磯城山公園旧吉田茂邸地区にある七賢堂の特別開扉に合わせて無料ガイドを行った。外国人観光客に対する情報発信について課題も捉えながら、「大磯を訪れるすべての人にきめ細かいおもてなしの心で、静かな湘南の奥座敷の魅力を伝えていきたい」と話す。今年5月、会長に就いた。
○…会員は約60人。年間を通して左義長や相模国府祭といった伝統行事、大磯に暮らした8人の宰相の足跡などを訪ねるまち歩きツアーを催しているほか、旧吉田茂邸でのガイドや希望に応じた名所・史跡などの案内も。会員が3つのグループに分かれ、コースの企画から資料作りに携わる。「実際に話すことは、持っている知識の1割にも満たない。勉強と話術が必要だけれど、人と接するのが好きならできますよ」。ガイドの要諦は「お客さんを飽きさせず、短い時間で理解や興味を持ってもらうこと」と、常に分かり易い説明を心がける。大磯邸園の一般公開があった昨年は約2万5000人をガイドした。
○…茨城県ひたちなか市(旧勝田市)出身。就職で上京し、職場のある平塚市に住み、大磯町民となって20年以上。定年退職後に参加したガイド養成講座で「健康のため、自分のためになる」と入会を勧められた。7年前の協会のNPO法人化に際して、「企業戦士だった」というサラリーマン時代に培った調整力や交渉力を生かし、歴代の先輩会員や仲間とともに組織の発展に力を注いだ。
○…地域に残していこうと、来年の協会20周年に向けて全会員の寄稿による郷土史の編集にも取り組む。眼鏡を掛けた顔は吉田茂にぐっと似る。
|
|
|
|
|
|