東京2020オリンピック聖火リレーのランナーを務める 山崎 貴裕さん 二宮町中里在住 25歳
チャレンジは全力全開
○…「新型コロナを吹き飛ばしてみなさんに元気と希望を届けられるよう頑張ります」。花束を手に、記念撮影で拳を掲げた。二宮町生涯学習センターラディアンで行われた聖火リレートーチの展示と激励会。村田邦子町長や「東大跡パラスポーツの会」の仲間などから応援とお祝いのメッセージを受けた。同会の城所克嘉代表は「会の目的と五輪の理念は同じ。障害のある人もない人もともに生きる社会を築いていくこと。二宮町を代表する期待の星として走ってほしい」と話す。
○…聖火ランナーの応募に「生まれながらに障がいがありますが、県障がい者スポーツ大会の車椅子100m走、ソフトボール投げを毎回楽しみに参加しています」とアピール。祖父から1964年東京大会の開会式を見たという話を聞き、自分も五輪に関わりたいと挑戦する意欲が湧いた。同町は聖火リレーの経路に入らなかったが、「住んでいる湘南(大磯町)を走れるのは、すごく嬉しい」と胸を躍らせる。
○…陸上競技は観るのもやるのも好き。小学生のころから学級リレーで運動能力を開花させた。車椅子でも全力疾走。10代後半からは県の障害者スポーツ大会に出場し、5年間で金・銀・銅合わせて10個のメダルを獲得した。「腕の筋力をつけるために肩回りや重心を鍛えるトレーニングもします」。アスリートとしてのこだわりと熱意は周囲も認めるところだ。
○…高速ランナーだけに「練習や県大会と違って聖火リレーはゆっくり走らないといけない。それが不安でちょっとプレッシャーを感じる」と打ち明ける。「でも、笑顔で走るのは大丈夫。任せてください」。若者らしい頼もしさで、家族や同会、作業所の人たちの支えが「僕の力になっている」と感謝する。
|
|
|
|
|
|