神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

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秦野版 公開:2011年8月20日 エリアトップへ

先月設立された「湘南里川づくりみんなの会」の会長 藤野裕弘さん 東海大学教養学部教授 53歳

公開:2011年8月20日

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故郷の里川を子供たちへ

 ○…「水無川など金目川水系流域に残された自然や文化、歴史、生活を次世代に繋(つな)げる必要がある」と、穏やかな表情で語る。神奈川県や平塚、秦野、伊勢原市の自治体と、地域住民が協働で進める「里山」ならぬ「里川」づくり。「予算停止されれば消滅するような行政主導の事業ならお断りしたが、地域主体で末長く取り組むということなのでお手伝いさせてもらった」という。蛍の再生や川遊び、河岸の美化、植栽など、流域で行われている市民活動をネットワーク化し、地域づくりの輪を広げることが目的だ。

 ○…再開発されたベッドタウンには今や面影の無い地域コミュニティーが、平塚市周辺の土地には残されていると指摘する。「今はローカルの時代。地域の特色をもっと大事にすべきだ。どこも同じ”金太郎飴”のような国づくりをしていては、日本は危うい」とも。金目川水系に育まれた自然・文化には、地域を特徴づける素材がたっぷり。守るべき貴重な財産である。

 ○…生物学への興味から故郷の石川県を離れ、清水にある東海大海洋学部に入学。水産学の博士課程を修了し、平成元年から湘南校舎の人間環境学科で教鞭をとる。環境教育や河川の水質調査を専門とし、大学の授業は田んぼの耕作や離島への研修旅行など、フィールドワークを主体としている。「外に出て何かに興味を見つければ、学生は知識を得るために勉強をする。専門家は名だたる大学が育てているが、私は、色々なことを広い視野で判断して行動できる人間を育てたい。教育というよりも人づくりです」と話す。

 ○…「子供の愛国心を強制的に育てるのは無理。まずは郷土を愛せるようにしないと。大人になって都会に出た後、思わず故郷を懐かしむ。そんな思い出を子供が作れる地域にしていきたい」と、里川づくりの意義を力強く語っていた。
 

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