小学館・集英社杯第37回小学生将棋名人戦県大会の代表選抜戦で8位に入賞した 榎本 萌花さん 今川町在住 11歳
目指せ 夢への王手
○…入賞が決まった時、試合直後はポーカーフェイスを通し、廊下で待っていた母親のもとで小さなガッツポーズを交わして喜び合った。「自分でもここまで行けると思っていなかったからびっくり」と素直な感想を話しつつも「せっかくならもっと上位に入賞したかったなぁ」といたずらっぽい笑みを浮かべる。
○…男子や年上との試合にも全く怯まず攻め込める勝負師の強さを持つが、将棋暦はまだ2年だ。親戚のおじから教えてもらい、すっかり熱中。市内の将棋教室などに通い腕を磨き、今ではおじとの試合で「ハンデなしでいい勝負」という所まで上達した。将棋の魅力を「少しずつ相手のコマを取って追いつめて王様を取る時のワクワク」と目を輝かせ楽しげに話す。目下の悩みは、女子の棋士が少なく、身近に同世代のライバル棋士がいないこと。周囲に大会参加のチラシを渡すなど積極的に”勧誘”しているが、なかなか成果は上がらず「こんなに面白いのになんで皆やらないのかなぁ」としょんぼり。
○…南小学校は将棋部が無いため、ドッジボール部に所属している。運動も大好きで、周りから男子にも負けないとお墨付きの球を投げる。いつも元気いっぱいという担任の評価に「元気というか…男子に怖がられちゃう感じで」と顔を赤くしてえへへと笑う。
○…家では普通の小学5年生の女の子。ファンタジー小説などの本が好きで、流行の洋服などのチェックや毎日のコーディネートを欠かさない。趣味のテレビゲームは母親と一緒にやることも。
○…夢はプロ女流棋士。道は厳しいと知っているが、将棋への熱い思いは抑えられない。まずは次の大きな大会で優勝することが目標だという。「難しいとは思うけれど、夢へのステップを踏みたいなぁ、なんて」。恥ずかしそうな表情を浮かべつつも、夢への王手に繋がる次の一手を練るように目がキラリと光った。
|
<PR>