大根油絵サークルで、20年絵画を教えている 山田 幸雄さん 市内鶴巻北在住 86歳
仲間目線で描く未来
○…「新規事業として、油絵を教える講座を開設したい」と、旧知の仲だった大根公民館長から話をもらったことがきっかけだった。4、5回で終えるはずの講習会だったが、参加者からは「自主的に続けていきたい」と大好評。以来、毎月2回、油絵を教えて早20年。長い年月の間には、全くの素人からベテラン、中には90歳になって門を叩いた生徒もいたという。「人は変わる。しかし新しく来る人が新しい息吹を会に運んでくれる」と目を細め、穏やかな口調で語る。
○…小さな頃から絵を描いていたわけではない。神奈川師範学校(現・横浜国立大学)在学時、夏休みの課題のうちの一つが風景画だった。生まれ育った、鈴川から望む大山をうだる暑さの中、日傘を差しながら描いた。その一枚が教授の目に留まり絵画にはまっていった。中学美術と国語の教諭資格まで取得したが「子どもたちのすべてをみたい」と志し、小学校に着任した。当時は美術教師が少なく、「新人なのに図工主任だった」と当時を振り返り笑う。仕事の合間を見つけては自身の趣味として絵を描き続けた。
○…鶴巻小学校の初代校長も務めた。秦野市からの依頼で美術協会を立ち上げた、創設メンバーの一人でもある。また県の人権擁護員や保護司も歴任。現在も「体が資本だからね」と畑を耕し、息子が経営する保育園で幼児・児童画アナリストとしても活躍中と、常に多忙な毎日を送る。「目先の事を一生懸命にやるのみ。動きを止めちゃだめだ」。まるで年を感じさせず、活力に溢れている。
○…「先生が大将になって振り回してはダメ。一緒になってやっていく『自分たちの会』だ」。仲間目線で教えることが会の長続きの秘訣。生徒に慕われるのも納得だ。「会はずっと続く。それまで私も頑張るよ」と笑う。眉間にはない、目尻のシワが歩んできた人生を物語る。これからも筆を握り、会の未来を描き続ける。
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田原ふるさと公園野菜直売研究所0463-84-1281/そば処東雲0463-84-1282 https://www.kankou-hadano.org/pointinformation/pointinformationguide/point_tawarafurusatokouen.html |
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