10月30日にコンサートを行う二つの女声合唱団で指導者を務める 立石 孝子さん 曽屋在住
歌と共に人生を歩み続ける
○…立ち上げから指導を続けてきた「コール・リーベスガーベ」と「コール・メロー246」がそれぞれ創立21周年、20周年を記念して合同で行うコンサートの練習に熱が入る。指揮者として皆の前に凛として立ち、時には厳しく指摘する声が練習場に響き渡ることも。その一方で、練習が終われば優しい声とチャーミングな笑顔があふれ出る。
○…長崎県の佐世保市出身。子どもの頃からピアノを習い音楽に親しんだ。中でも歌うことが大好き。「小学生のころ、音楽の授業で私が歌うとクラスメートが皆聞き入ってくれた。それがうれしかった」と、思い出を話す。高校卒業後上京し、国立音楽大学声楽科に入学。本格的に音楽の道を歩み始めた。大学卒業後は名門「藤原歌劇団」に所属。研鑽を積み、ついに同歌劇団の公演「愛の妙薬」のジャンネッタ役でデビューを果たした。「たくさんの観客の前でスポットライトが当たり、皆の視線が自分に集まる中、思い切り歌う。緊張はしたけれど、充実していた」と振り返る。
○…40年ほど前のこと。「いいところだから」と勧められたのが秦野だった。当時は六本木の練習場まで通っていたため、終電で帰ることもしばしば。「通うのは大変だったけど…」と苦笑い。気づけばすっかり秦野暮らしが馴染んでいた。
○…たくさんの人が参加するコーラス。「日本語の歌詞の場合には特に、頭で歌わず心で歌って、と言うんです」。大切にしているのは、音を辿ることではない皮膚感覚。「ハートを込めることで初めて”音楽”になる」と力を込める。
○…指導者としてこれからトライしていきたいのがアカペラだ。今回のコンサートでも1曲披露する予定だが、本格的に取り組むのはこれから。「声だけしかないから音程が狂うとまったく歌にならない。難しいけれど練習を重ねていきたい」と笑顔で話す瞳の奥には、未だ尽きぬチャレンジスピリットが宿る。
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