秦野版 掲載号:2021年4月9日号 エリアトップへ

秦野市の風景をテーマに油彩画の個展を開催している 上杉 吉昭さん 松原町在住 85歳

掲載号:2021年4月9日号

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豊かな自然が創作の源

 ○…秦野に魅せられたのは、ある春の日だった。トンネルを抜けた瞬間に広がった春雪の美しさに”惚れ”て、1972年に東京から秦野市に移り住んだ。以来、秦野の風景を中心に描いてきた。これまで主に都内のデパートで企画展などを行っていたが、今回初めて地元・秦野の近くで開催することになった。「地域の方に絵を観ていただければ。感じたままにご覧いただけると嬉しい」と目を細める。

 ○…愛媛県西予市の米農家出身。子どもの頃から絵を描くことが好きで、クレパスや絵の具で風景画を描いていた。高校は農業科に進んだが、絵への情熱は募るばかりで「在学中に通信教育や講習を受けて、絵の勉強をしていた」。両親にその想いを伝え、東京藝術大学を受験して合格。大学では洋画家の小磯良平氏の指導を受けて人物や風景などを描いた。

 ○…卒業後は法政大学附属の中学校と高校で、美術教師をしながら作家活動を続けた。秦野市に移住後は、休日を利用して豊かな自然に囲まれて描く中で「絵描きになりたい」という想いがさらに強くなった。41歳の時に退職して、画家に専念。「当時、子どもがまだ小さかったが、妻が夢を応援してくれた。感謝している」とうなずく。

 ○…「目で見て、空気に触れ、ありのままの姿を描くこと」がモットー。自動車免許を返納後は登山用リュックに画材を詰め、イーゼルとキャンバス2枚を持ち、歩いて現場に向かって制作する。最近は自宅内にあるアトリエそばの四十八瀬川付近からの風景が多い。今回の個展は丹沢や震生湖など市内の風景が並ぶ。3月末にオープンしたヤビツ峠レストハウスにも作品が飾られている。「目で見たものを描くことを突き詰めていきたい」と話した。

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