秦野市俳句協会の第12代会長を務める 二上 貴夫(ふたかみ きふう)さん 千村在住 73歳
俳句は自分史
○...十七音の文学・俳句―。どこか近寄りがたいイメージを昨今のブームが空気を変え、身近になった。「文学からお稽古ごとになってしまった。文学的要素を取り入れ、俳句の原点にもどりたい」と開口一番。静かな口調ながら、その目は笑ってはいない。俳句人口が爆発的に増え、嗜む人が増えたのは喜ばしいが、懸念もある。
○...「(会長職を)引き受けたからには、俳句協会を知っていただきたい。市民に有益なものでありたいですね」。秦野市俳句協会は戦前から続く「秦野俳壇」を発展的に解消し、1969年に発足された歴史ある団体。秦野市民が集う結社を超えた句会だ。毎月1回定例句会を開催。だれでも参加でき、見学も可能。定例会ほか、吟行会も行っている。
○...著書『型で俳句を』(第2版俳句編)にはこう著されている。『俳句を作る効用は、知らず識らずのうちに無意識裡に働いている心の底を省視し、一句完成するその度に「カタルシス(心の浄化)」を味わうことにあると言えるのではないでしょうか。どんなに辛いことでも耐えがたいことでも(中略)一句を完成することで(一句が成ることで)心の整理は着くものです』と。俳句に向かうその崇高で真摯な姿勢に、こちらが居住まいを正した。
○...初めてつぶやいた五七五は『もう秋かもとめぬものが勢ぞろい』。当時(1970年ごろ)読んでいた石原吉郎やランボーの詩の一節が記憶にあったからで、まだ俳句といった意識はなかった、と自身の略歴に記している。2012年俳誌『詩あきんど』創刊、主宰。「俳句は奥が深い。俳句は自分史」だ。手軽に始められるが本格的に取り組むと深い。「文学として取り組み、句集を出す俳人を育てたい」
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田原ふるさと公園野菜直売研究所0463-84-1281/そば処東雲0463-84-1282 https://www.kankou-hadano.org/pointinformation/pointinformationguide/point_tawarafurusatokouen.html |
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