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秦野版 公開:2013年9月28日 エリアトップへ

「平成の東海道五十三次スケッチ」を出版した 井上光悦(こうえつ)さん 名古木在住 67歳

公開:2013年9月28日

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柔和な笑顔と優しいタッチ

 ○…歌川広重の代表作『東海道五十三次』。そこに描かれた場所は、現在どのような風景となっているのか。2007年から2008年にかけて、広重の描いた場所へ実際に足を運び、スケッチブックに描きとめた。

 ○…資料を元に広重の描いた場所を探した。近場は日帰り旅行で、遠くへ行くときは泊まりで旅をした。夫婦で京都の紅葉を眺めた思い出もある。旅先では様々な人に助けられた。宿場町では、広重の描いた街並みや自然が目の前に広がり、心に印象深く刻まれた。

 ○…終戦直後の函館に生まれた。チャンバラで遊び、テレビが来た近所の家へ集まった子ども時代。小学校高学年で、担任教諭の平和的な思想に大きな影響を受けた。大学を卒業し、新天地の平塚で教鞭を取ることを決意。小学校で15年、中学校では国語を担当し25年、教師を務めた。美術部の顧問をしていた時期もあった。30代半ばで、デッサン教室に通い始め、仲間と油絵の同好会を作った経験もある。50代は仕事の忙しさから絵を離れたが、退職後、再び筆を手にした。

 ○…元は静物画などを描いていたが、東海道五十三次の現在の姿を描こうと決めてから、スケッチに挑戦。秦野でスケッチ教室を主宰する「しろひげ先生」の作品を見て感銘を受け、数年間スケッチの基礎を教わった。実際に東海道五十三次を描くときには、浮世絵風の雲を取り入れたり、イラスト風に建物の外と内を描いたりと、自分なりのアレンジを施した。

 ○…絵のタッチが柔らかいことについて「慎重で勢いがない線は、ふわっとした自分の性格が出ているから。広重やしろひげ先生の線は力強くて勢いがある」とにこやかに謙遜して話す姿は周囲を和ませる。「その時しかないもの、その時代、その瞬間をとらえることができる」とスケッチの魅力を語る。取材中にこぼれる笑顔にも、作品を連想させる優しさが溢れていた。
 

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