「新聞紙でファッション」やラジオ体操の指導などの活動を行っている 原田 宏子さん 河原町在住 74歳
チャンスには貪欲に
○…新聞紙や包装紙で作った衣装で行うファッションショーをはじめ、好評を得て回数を重ねる。手先を使い考え工夫し、みんなで笑い合う、全てが認知症予防に最適だという。ボランティアとしての活動は同イベントだけでなく様々。2級ラジオ体操指導士や上級救命士、食のソムリエなど。「キリがなくやりたいことがあるの」。未だ興味と好奇心が後を絶たない。
○…父が転勤族だったため、北海道で生まれ、長野、栃木、東京、岩手、千葉と移り住み転校を繰り返した。結婚を機に家を建て秦野に根を下ろした。今では大通りを挟んで、息子家族も近所に住んでいる。また父の他界を機に、父が毎朝続けていたラジオ体操を始めた。28年目となる今も、ラジオ体操のために早起きをする毎日。指導士として教える人は「上は90代まで。負けていられないわ」。負けず嫌いも長生きの秘訣なのだとか。
○…余命宣告は半年、のはずだったが「不思議ね、腫瘍がまったく大きくならないのよ」。フフフと笑う。30歳近くで克服したはずのガンの再発、ステージ5だった。宣告された時「泣かなかった人は初めてだ」と医者が驚いたという。「だって半年しかないのよ、主婦は泣いている暇なんてないわ」。残りの半年でやらなくてはならないことを逆算して考えていたという。「余命宣告をされると『また今度』がないから、そこにあるチャンスを貪欲にすべて生かそうとするのよね」と若者も顔負けのコメント。そう話す顔は活力に満ち溢れている。
○…「小さな頃から変わり者だったの」。思い立ったが吉日、考えずに走り出す性格から小中学校時のあだ名は『サザエさん』。幼い頃に母から「考えてから走れ」と言われたのを今でも覚えており座右の銘だというが、「深く考えない方が人生面白いのよ」とも言っていたのが印象的だった。活力溢れる面白い毎日がある限り、走り続けることだろう。
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