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秦野版 公開:2021年10月15日 エリアトップへ

『マンガでわかる考古遺跡発掘ワーク・マニュアル』を出版した 今井 しょうこさん 平沢在住 48歳

公開:2021年10月15日

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趣味が高じて夢叶える

 ○…遺跡発掘作業員として働いてきた10年間で得た知識や感じたことを漫画でまとめたマニュアル本を刊行。硬すぎず柔らかすぎず、「自分が発掘を始めた時、こんな本があれば気軽に学ぶことができた」という内容に仕上げた。現場での体験を描いた漫画の幕間には、発掘・遺物の知識や自ら足を運び取材したオススメ博物館等をイラスト付きで紹介している。

 ○…きっかけは自主制作漫画の販売イベント。自分の体験を『遺跡発掘ガール』『遺物整理ピープル』という本にして販売したところフリーの編集者の目に留まり、専門家監修のもと新たに描き直した。iPadで描き、編集とのやりとりもデータだったため、本が手元に届いた時の感動はひとしお。「立派な帯も付いて本当に本になってるって実感しました」と笑顔を見せる。

 ○…箱根町出身の4児の母。今は趣味らしい趣味はないが、最近はBTSを聞くのがお気に入り。本の出版は子どもの頃からの夢で、漫画だけでなく小説や絵本を書いていた。「堅実な道を」という教師や親の言葉と夢の間で揺れ妥協案として憧れの作家と同じ芸術学部に進むが、卒業後すぐ結婚・出産。しばらくして住みやすいと聞いた秦野に居を構えた。子育てが落ち着き生活のために始めたのが遺跡発掘の仕事。「ずいぶん遠回りしたけど今までの経験が全て繋がった」と語る。

 ○…「自分が学生の時、将来の指針になるものが欲しかった」という思いが、この1冊に込められている。ワークマニュアルの名の通り遺跡発掘初心者が学べる本として作ったが、本当に読んで欲しいのは中学生くらいの子たち。「こういう分野、道があるということを知るきっかけになってくれたら嬉しい」とメッセージを送る。

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