福田紀彦市長が直接区民の意見を聞く「区民車座集会」が2月21日、川崎区役所で行われた。当日参加した発言者18人(女性12人、男性6人)は福田市長に対し、川崎駅周辺地域の喫煙マナーや「習熟度別クラス」の導入などについて、それぞれの意見を訴えた。
福田市長が選挙時から実施を公約に掲げていた「区民車座集会」は、市長自ら毎月1区ずつを訪問し、区民の意見を聞いて回る取り組み。第1回は1月27日に麻生区で開催されており、今回は市内で2回目。川崎区内では初めての開催となった。
当日は発言者が1人90秒の持ち時間の間に意見を主張。市長がそれに応える形でやり取りが行われた。子育てや教育、スポーツ、文化など様々なジャンルから意見や要望が出された。
喫煙防止表示の改善を
保育園への子どもの送り迎えで、毎日川崎駅前南交差点付近を通るという日進町在住の女性は「毎日のように、路上喫煙をして、ポイ捨てをしている方を見つける」と、駅周辺の喫煙マナーの悪さについて訴えた。女性はその要因について「路上喫煙防止重点区域」の表示が「歩道にちょっと載っているくらいなので、周知されない」と指摘。同じく喫煙者のマナーについて訴えた別の女性も「景観が崩れるといって、目立たない表示しか許可してもらえない。それでは意味がない」と主張した。
これらの意見に福田市長は「マナーが守られていないというのは、残念だし、恥ずかしい話」としたうえで、表示のわかりにくさについて「私自身も歩いて、どういう風になっているか確認したい。趣旨に合うように改善していきたい」と前向きの回答を示した。
習熟度別に反対意見
昨年まで区内の小学校で教師をしていたという男性は、福田市長が検討している小中学校の習熟度別クラス導入について「遅れたクラスに入った子どもの劣等感はぬぐいきれない」と反対意見を唱えた。自らの経験をもとに「30人以下であれば『あの子は遅れているから手当てをしよう』というのが見える」と話し、小学校3年生以上でも少人数クラスを実現することを求めた。
福田市長はこの意見に対し、「義務教育課程が子ども達にしっかり定着することが重要」と強調。「少人数学級だけがその手法ではない。教員の指導力向上や、習熟度別も含めて、さまざまな工夫をしていきたい」と説明した。
そのほかにも小田1丁目にある県有地の利用について、2人の発言者が「保育園や高齢者施設、障害者施設に」とそれぞれ提案。中学校給食の「自校方式」での実施や、未就学児の保育環境の改善、廃園になる保育園、幼稚園への支援、市民活動のできる施設の増設を求める声も上がった。
当日の様子は、議事録と動画で公開されており、市のホームページから閲覧できる。
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