震災当日に被災地へ 市消防本部が仙台市で救助活動
小田原市消防本部(木目田和義消防長)は、国からの緊急消防援助隊派遣要請に応じ、「東日本大震災」が発生した3月11日その日に、被災地となった仙台市消防局宮城野消防署に第1次派遣隊を送り出した。第1次として派遣されたのは消火部隊(永山政広隊長)5人、後方支援部隊(渋谷精二隊長)3人の2部隊、計8人。その後、入れ替えで現地入りし、3次までの援助隊が同市で救助活動を行った。
救助活動阻む余震、警報
仙台塩釜港に面した大規模工場や倉庫が林立する工場地帯で救助活動を行った第1次派遣隊。
「手付かずの被災地はまさに地獄絵図、言葉も出なかった。ただ”一刻も早く要救助者を家族の元に返してあげたい”その一心で救助活動を行った」と振り返るのは永山隊長。一刻を争う救助活動を阻む大津波・津波警報は13、14日の2日間の救助活動中に6回。その度に高台への避難を余儀なくされた。
懸命の救助活動の末、車内に3人、工場敷地内などで7人の計10人の要救助者を発見した。しかし、生存者はいなかった。中には幼児を抱かかえたまま、車内で息絶えた母子の姿もあったという。
緊急消防援助隊は平成7年の阪神・淡路大震災を機に、全国の消防機関に対し、迅速に応援を呼び掛ける制度として発足されたもの。同本部では、平成19年の新潟県中越沖地震以来、2回目の派遣となった。
永山隊長は「市内でもまだ余震活動が起こっています。慌てず冷静な判断を心掛けてください」と注意を呼び掛けている。
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