障害者就労支援事業所でどんぐり加工食品を製造する、(株)まちふくの代表取締役 田中 博士さん 中希望が丘在勤 49歳
「必要ない人なんていない」
○…障害者の就労支援を行う「どんぐりビレッジ」を開所して3年。どんぐりの粉を使った煎餅やお茶などの製造、販売に取り組む。今年2月からは事業所の種別をA型(利用者と雇用契約を結ぶ)から、B型(雇用契約を結ばない)に変更し、再出発の舵を切った。今は利用者を集めるために奔走する毎日。「来て良かったと思ってもらえる自信はある。多くの利用者を集めたい」。話す声は力強い。
○…「利用者が喜びを感じ、自信を持てるようになることが大切」。そのためには「障害者だからと言って支えられるだけの存在ではだめ」と主張する。そこで注目したのが、どんぐりを加工した食品の販売だ。「まだ誰もやっていない仕事に取り組む」ことで、社会の一員としての自信を持つきっかけになると考えた。「生きている人でいらない人なんていない。誰もが社会にとって必要な存在だ」という思いを、仕事を通して利用者に伝える。
○…山口県出身。プロのストリートダンサーとしての横顔も持つ。ダンサーになったのは九州の大学に通っていた時。バイト先のディスコで「オープン前にダンスグループが練習していて、かっこいいなと思った」。卒業後、ダンスグループを結成し上京。テレビにも出演した。その後、ダンサーや役者として活動する傍ら、飲食店などに勤務。「がむしゃらだった」と当時を振り返る。同時期、障害者ディスコパーティーへ参加し「障害者から元気をもらった」。自分は彼らに何かできないか、そんな気持ちが福祉の道への出発点だ。
○…事業姿勢は「上から目線で支援するという感覚はない。共に育つ感じ」。常に「利用者の幸せとは何か」を利用者や彼らの家族と同じ目線で考える。苦労も多いがそれでも運営を続けるのは「作業を通じて利用者が生き生きしてくる変化を見ると、自分自身の存在意義も感じる」から。「これ以上の仕事はない」、そう語る目は優しさであふれている。
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