記念すべき第10回の横浜市民ミュージカル『おさん伝説〜遥かなる時をこえて〜』が1月24日(日)、関内ホール大ホールで上演される。2017年に350周年を迎える吉田新田、そこにまつわる舞台を70人近い市民劇団が演じる。脚本・振付・演出を手がける福島桂子さんは「元気や希望を感じてもらえる舞台になれば」と期待する。
吉田新田は、入江だった現在の横浜の中心地を、1667年に吉田勘兵衛が埋め立てたもの。その新田開発は難工事だったことから、ミュージカルの題材にもなった「おさんの人柱伝説」が広く語り継がれてきた。大岡川と中村川の分岐点に「横浜開拓の守護神」として創建された日枝神社=南区=が「お三の宮」と呼ばれる一要因にもなっている。
「おさん伝説」の舞台化構想は20数年前にさかのぼる。市民ミュージカルの立ち上げから中心的な役割を担う赤い靴文化事業団の松永春団長は、以前から「おさん」の舞台構想を描いていた。節目の第10回での上演を決めていた松永さんは「吉田新田がなければ、現在の横浜はない」と勘兵衛の偉業を称えた。自身の曾祖父が新田開発に関わっていたこともあり、この舞台化は悲願だった。
2年ほど前、松永さんは第3回公演から演出を依頼している福島さんに脚本を依頼。それを受け福島さんは1年かけて書き上げた。
「愛と許しの物語」
人柱という悲しい伝説を題材にした今回のミュージカルは、現代のおさんの生まれ変わり「さなえ」を主人公にした「ちょっぴり切ない愛と許しの物語」。当初、悲劇のストーリーを盛り込まない構想もあったが、福島さんは「おさんを死に追いやった人には、必ず後悔の念がある」として、生まれ変わりという設定により過去と現代をつなぎ、時代を超えてしょく罪を果たす構成とした。
主人公のさなえは「より身近な存在にしたかった」と、スーパーマーケットで働く設定に。買い物かごや制服は、ミュージカルに協力するイオン本牧店から提供を受けた。
毎年公募する劇団員は、中区を中心に6歳から78歳までの65人で、約3分の1がリピーターという。9月から約30回にわたり練習を積んできた。12月13日には会場の関内ホールで初めて通し稽古をし、本場に備える。
団員について福島さんは「素人だからこその一生懸命さがある」と評価する。公演を前に「過去は変えられないけれど、未来は自分次第。一歩踏み出す希望を感じとってもらえたら」と話した。
おさん伝説の舞台化について日枝神社の角井瑞宮司は「今の横浜を創りあげてきた先人に思いをはせ、その歴史を振り返る良い機会になるのではと期待しながら楽しみにしています」と話した。
公演は午前11時と午後4時の2公演。チケットは一般2200円、高校生以下1200円。全席自由。問い合わせは同ミュージカル事務局【電話】045・641・3066。
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