神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
中区・西区版 公開:2019年2月21日 エリアトップへ

国連職員 障害者目線の防災意識訴え 西区住民らとの勉強会で

社会

公開:2019年2月21日

  • LINE
  • hatena
防災について語り合う勉強会参加者
防災について語り合う勉強会参加者

 国連に所属する秋山愛子さんを招き2月16日、「インクルーシブ防災」をテーマとした勉強会が横浜駅近くで開かれた。西区羽沢西部自治会の役員や行政、学生など16人が参加。国連が進める政策と地域実情について意見を交わした。

 この勉強会は、地域コミュニティづくりに取り組む野毛坂グローカル(奥井利幸代表)が主催したもの。奥井代表が海外で活動していたときの縁で国連アジア太平洋経済社会委員会(UN ESCAP)に所属する秋山愛子さんを招き、実現した。秋山さんは同委員会の社会問題担当官として障害者の権利を守る条約などの草案づくりや、各国の障害者団体の支援などを行っている。

 UN ESCAPが進める「インクルーシブ防災」は、すべての人を意識した防災を掲げており、特に移動制限や地域コミュニティへの参加が希薄な障害者を意識しているが、子どもや高齢者、言葉のわかない外国人などすべての人のための防災という意味を持つ。

 当日は西区羽沢西部自治会の米岡美智枝会長や西区第4地区で民生委員の小林直人委員長など地域活動を行う人や、障害者の生活支援施設を運営する阿部浩之さんやJICAに勤める三津間ゆかさんなど16人が参加。秋山さんが「インクルーシブ防災」の紹介を行ったあと、参加者と意見を交わした。

防災拠点のハード面課題も

 羽沢西部地域は、650世帯ほどが住み、木造住宅密集地となっている。1軒火災が起きると3時間ほどで地域が全焼してしまうと想定されており、防災訓練などは頻繁に行っている。米岡会長は「一本松小学校が地域防災拠点にあるものの、標高が高い場所に存在するため、車いすを抱えて避難することはとても大変」と話し、同学校地域コーディネーターを務める川島しのぶさんは「学校も車いす用のトイレが数多くあるわけではなく、新しい校舎ではないのでバリアフリーが整っているわけではない」とハード面の課題を指摘する。

 民生委員の小林さんは「防災会議の場に男性ばかりだと、考え方が男性目線になってしまう」や羽沢西部自治会の川島明弘さんは「言葉が通じない外国の人を避難所に誘導するにはどうコミュニケーションをとるべきか」などソフト面の課題も共有した。

 奥井さんは「防災活動一つを取っても、ハード面やソフト面の課題があり地域差が出てくる。障害者団体などあらゆる立場にたった人たちで防災を語る場が必要ではないか」と意見した。秋山さんは「現場の意見を聞けたのは新鮮。勉強させていただきました」と感想を述べた。

医療法人社団 船洲会 船洲会歯科診療所

1962年に開業して以来、60年以上地域の歯科診療を担ってきた総合歯科診療所

https://rarea.events/event/196140

<PR>

中区・西区版のトップニュース最新6

9割が一時金で賄えず

横浜市出産費用

9割が一時金で賄えず

市「必要な支援」検討

11月30日

状元樓(じょうげんろう)、シュウマイで金賞

状元樓(じょうげんろう)、シュウマイで金賞

中華街のグランプリで

11月30日

新たな循環モデル始動

MM21地区

新たな循環モデル始動

脱炭素に向けて

11月23日

障害者の投票実態把握へ

横浜市

障害者の投票実態把握へ

要介護の認定者も

11月23日

相乗りタクシー運行へ

児童専用

相乗りタクシー運行へ

12月から市内3区で実証

11月16日

「花博」テーマで入賞

本牧中生徒2人

「花博」テーマで入賞

市内の弁当コンクール

11月16日

あっとほーむデスク

  • 9月21日0:00更新

  • 9月7日0:00更新

  • 8月31日0:00更新

中区・西区版のあっとほーむデスク一覧へ

コラム一覧へ

中区・西区版のコラム一覧へ

バックナンバー最新号:2023年11月30日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook