ワンセグ試行で4者協定 専大、民間2企業、市
専修大学と富士通株式会社、かわさき市民放送株式会社(かわさきFM)、川崎市が11日、エリアワンセグの活用策を連携して検討する4者協定を結んだ。今後は地域活性や防災の分野での活用を視野に検証を重ねる方針。
防災、スポーツ振興に活用
エリアワンセグは携帯端末向けの地上デジタル放送システム。狭いエリアに限定して映像を配信する。
専修大学・ネットワーク情報学部の福冨忠和教授らはこのエリアワンセグを学生や教職員に対する情報発信に活用しようと、生田キャンパスに基地局を設けるなどして、映像の配信を行ってきた。この「生田キャンパス周辺エリアワンセグ情報配信サービス」は2011年3月、総務省が進める「ホワイトスペース特区」に認定され、富士通株式会社やかわさき市民放送株式会社(かわさきFM)などと共同で「かわさきワンセグ」として本格的に実験を開始。生田校舎内だけでなく、市防災訓練やカワサキハロウィンパレードなどのイベントで実験放送を行ってきた。
今回の協定はこうした取り組みに加え、今年4月にエリア放送免許が制度化されたことなどを受け、より有効なワンセグの活用を模索するために締結された。協定では、これまで行ってきた活用実験「かわさきワンセグ」を継続的に試行することに加え、4者が▽放送人材の育成▽商店街等の活性化▽文化・芸術・スポーツ等の振興▽安全・安心なまちづくり―などの分野で活用策を検討していくことが決められた。
新たな取り組みとしては、市が地域活性化を目的に応援しているアメリカンフットボールの実況放送を行う(上表)。競技場から半径数百メートルのエリアに解説付きの中継を配信し、ルールが分からないことで観戦から遠ざかっていた人にアメフトの面白さを伝える取り組みを実施する。
今月1日・2日に、麻生区で行われた市の総合防災訓練では、上空のヘリコプターがとらえた映像を防災本部テントに送り、テントからワンセグ配信をするなどの実験も行われ、防災の分野での活用についても、引き続き検討を重ねる方針だという。
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4月26日
4月19日