商店街をより一層利用しやすい環境にしようと、大師本通り商店会(田中章会長)が活動に取り組んでいる。「安心、安全、住みやすい本通り」を目指し、多くの人に買い物を楽しんでもらおうと張り切る。
大師本通り商店街は、川崎信用金庫大師支店から中華みかく亭まで続く200メートルにわたる。同商店会には現在、39店が加盟している。「店の在り方も多様化し、便利さや効率化が求められる時代だからこそ、商店街が頑張らないと」と話すのは、同会の鈴木要一さん(42)。大師地区で生まれ育ち、肩ひじ触れ合うほどの賑わいに溢れる商店街を、子どもの頃から見つめ続けてきた。集団就職で来ている人が故郷に帰る際のお土産を相談してきたり、「息子が大学受かったの」と報告してくる人がいたり。「商店街には昔から、日常会話と笑顔が当たり前のようにある。人情に溢れた光景を絶やさぬよう、環境を整え、もてなす精神でお客さんを迎えたい」と話す。
柱は「LED」「防犯カメラ」「緑化運動」
同会で話し合いを重ね、掲げたのは「3本の柱」だ。 1つ目は「街路灯のLED化」。LEDにすれば照度はこれまでの約3倍、消費電気は約2分の1になるという。夜間でも安心して買い物ができ、省エネにも繋がる取り組みとして、同商店会は効果を期待する。
2つ目は安全面対策としての「防犯カメラの設置」。未然に犯罪等を防ぐことがねらいで、抑止力にもなるとしている。「安全な街づくりのため、地域の役割を担っていきたい」と、鈴木さん。7月4日には同商店街に設けられていたアーチが撤去され、街路灯と防犯カメラ設置の工事に着手した。7月20日(日)には、完成記念イベントが開催される。
3つ目は、歩道にある植栽枡の活性化による緑化運動だ。週3日、商店会の有志10店舗が緑や花を植える活動を実施。もともとは同会の青木康雄さん(63)が趣味で始めたことがきっかけだったが、いつの間にか手を挙げる店舗が増え、商店街は彩りを帯びてきた。歩道に花が咲いていることで、買い物客が自転車を枡の上に乗りあげることがなくなったり、ゴミを歩道に捨てる人が減ったりと、思わぬ効果も生んでいるという。「緑や花を見て、明るい気分で商店街を歩いてもらえたらうれしい」と、青木さんは話している。
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