性的マイノリティ(LGBT)への理解を深めて、共に語り合うための講座「にじいろのまちづくり」が5日から教育文化会館で始まった。同館主催。
LGBTは、性的マイノリティの総称で、レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーの略。講師を務めたのは、NPO法人ReBit副代表理事の関谷(せきや)隼人さんと、スタッフの松岡宗嗣(そうし)さん。2人はLGBTの当事者でもある。同団体は、LGBTを含めた全ての子どもがありのままの自分で大人になれる社会を目指して学校や自治体等でLGBTを題材とした授業や研修などを実施している。
参加者13人は、LGBTの基礎知識の講義を受けた後、2グループに分かれて関谷さんと松岡さんのライフヒストリーに熱心に耳を傾けていた。関谷さんは、身体の性は女性であるが、心の性は男性であることから「就職活動の面接時に、レディーススーツとメンズスーツのどちらで受けるか企業によって変えていた」といった体験談などを語った。参加者からは「LGBTの自覚はいつからあったのか」「家族や友人に話した時の反応はどうたったか」などの質問が挙がった。
また、LGBT当事者が社会生活で直面する課題や困りごとも紹介された。同性婚は日本の法律上認められていないため、パートナーが入院した際に医師の同意書に家族としてサインができない場合や、同性カップルが2人で子どもを育てる際に、親権を片方しか持つことができないといったケースが話された。
講座は全4回で12月17日まで。今後はLGBT当事者の市民や、NPO法人ピープルデザイン研究所代表理事の須藤シンジさんらが講師を務め、多様性を認め合える街をつくるために自分たちにできることは何かを参加者で考えていく予定だという。
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