15年にわたり7作品が上演されてきた「川崎郷土・市民劇」をまとめた「わがまち川崎 市民劇の記録」がこのほど完成した。公益財団法人川崎市文化財団発行。監修は川崎市観光協会会長斎藤文夫さんが務めた。
市民劇は市制80周年を機に企画。「川崎の三偉人」として知られる田中兵庫、池上幸豊などを題材に、公募された市民らとプロのスタッフらで舞台を作り上げてきた。すべての原作・脚本を手掛けてきた小川信夫さんは「『川崎には文化がない』と揶揄されていた。市民劇とはいえ、学芸会みたいなのはやりたくない。プロの芝居を見せたかった」と振り返る。公演が始まって以来、毎回約3500人の観客が集まり、「川崎にこんな面白い歴史があったのか」という声が多く聞かれたという。編集主任を務めた関昭三さんは「15年も続け、毎回こんなに多くのお客さんが来てくれるのは全国的に見ても少ない」と話す。
小川さんは次回作から原作・脚本のバトンを後世に渡そうと考えている。「次の人は新しい発想で考えなければならないし、難しいと思う。自分の目の黒いうちに筋道をつけてあげたい」と先を見据えた。
本は全7回の市民劇の上演記録や「多摩川に虹をかけた男」の上演台本、作品と歴史の検証など多岐にわたる。1冊2千円。FAXで注文受付。名前(フリガナ)、電話番号、〒住所、部数を明記して同財団【FAX】044・544・9647へ。問い合わせは【電話】044・272・7366へ。
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