首都圏のオーケストラが一堂に会する、ミューザ川崎シンフォニーホールの夏の一大イベント「フェスタサマーミューザ」が7月23日から8月10日、開催された。
今年は観客を入れた公演と有料映像配信を掛け合わせ、全17公演を実施。同ホールによると観客動員7826人、オンライン鑑賞券の販売数は1万699枚だった。動画再生回数は10日時点で2万3805回だった。
映像配信は8台のカメラを使用。スタッフは事前に各曲を50回以上聞き込み、曲のどのタイミングでカメラを切り替えるかなどの研究を行った。見た人から「自閉症の子どもが食い入るように配信を見ていた。ホールには行けなかったがよかった」との声も寄せられたという。担当者は「今後、多様な人に音楽に接する機会を提供できる可能性を感じた」と語った。
工夫凝らし感染症対策
会場では感染症対策として、客席を通常の3分の1以下の600席とし、検温、客席をはじめとしたホール内の消毒などを行った。オーケストラも通常2人で1台の譜面台をひとり1台にする、息を吐く管楽器奏者の間にアクリル板を置くなどの工夫を凝らした。
担当者は「公演中に感染者が出なかったのは『ブラボー』の声を出さないなど、お客様のご協力があってのことだと思います」と話す。そのうえで「この時期に開催できたことは他の音楽ホールに勇気を与えることになったのではないかと思います」と、開催の意義を語った。
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