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川崎区・幸区版 公開:2021年1月1日 エリアトップへ

2024年パリ五輪へ「喜びと使命感」 ブレイキン本部長 石川勝之さんに聞く

スポーツ

公開:2021年1月1日

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桜本商店街でポーズを決める石川さんと同商店街の脇田さん(左から)
桜本商店街でポーズを決める石川さんと同商店街の脇田さん(左から)

―ラップ調の音楽のリズムに合わせてテンポよく踊り、頭や背中を軸に回転するようなパフォーマンスを見せるブレイキン(ブレイクダンス)。2024年のパリ五輪の追加競技種目に選ばれました

石川―決定の瞬間は、自宅でユーチューブのライブ配信で見ていました。深夜2時30分頃、正式決定の知らせに喜びを爆発させました。歴史的なことだったのでスマホの動画に収めました。2018年にブエノスアイレスユースオリンピックにブレイキンが採用されました。ユース五輪終了後に「オリンピックに採用されたらやばい(最高だ)よね」と仲間たちと話したことを思い出します。それからすぐにパリ五輪の競技として推薦され、2019年に内定。大丈夫だろうとは思ったのですが、いざ発表の時を迎えると、新鮮なドキドキがありました。もしかして呼ばれなかったらどうしようと。2018年の活動があったからこそ選ばれたのだと思います。

―川崎で記者会見を行いました

石川―約50のメディアが来ました。壇上から見た光景は今まで見たことのない人の数でした。内定が決まった時には、野球や空手が落選し「何だ、ブレイキン」という報道もありました。まぁ無視されるよりかはマシでした。それにしてもその当時とは隔世の感ですね。川崎は、日頃ブレイキンを練習する場所。僕らにとってはホームなので安心感がありました。会見は平日の昼間でした。普通に話すだけだとつまらないのでダンサーによるショーケースでブレイキンらしさを見せようと決めていました。

―石川さんは2007年にはブレイクダンスの世界大会で優勝を収めるなど実力者としてその名が知られていました。そして今は公益社団法人日本ダンススポーツ連盟ブレイクダンス本部で日本のブレイキンを牽引する本部長を務めています。改めて自身のブレイキンのキャリア、川崎区桜本とのつながりを振り返っていただけませんでしょうか

石川―ブレイキンとの出会いは大学進学後です。その当時から武蔵溝ノ口駅改札前を稽古場に腕を磨いていましたが世間的には認知されていませんでした。成果を発揮する場もありませんでしたが、そんな中、声をかけてくれたのは桜本商店街です。今から20年前、ようやくヘッドスピンができた頃です。僕の母が商店街のワキタ洋品店・脇田彰さんと交流があり、その縁から商店街のイベント「日本のまつり」 のステージに出演させていただくことになりました。初めてのショーではコンクリートパネル(コンパネ)で踊ったことを覚えています。僕たちのショーをみなさん、温かく見守ってくださり、「おひねり」もいただきました。毎年呼んでもらっています。Taisuke(タイスケ)や韓国のDucky(ダッキー)、フィリピン生まれのMAUSE(マウス)といった名だたるB―BOY(ビーボーイ・ブレイキンを行う人)が桜本のステージで踊っています。ちなみに、協会では石川勝之ですが、プレーヤーとしてはKATSU1(カツワン)としてステージに上がっています。

―川崎市はブレイキンをはじめとしたストリートカルチャーといった若者文化の発信に力を注いだまちづくりを進めています。そうした人たちの練習場となる公園も整備されようとしています

石川―市内では今、武蔵溝ノ口、川崎ルフロン前、武蔵中原、新百合ヶ丘がブレイキンの稽古場として盛んに行われています。ここに行くと誰かしらブレイキンを練習する仲間がいるのです。「行ったら誰かがいる」というのがポイントで今後、整備される公園もそうしたコミュニティーをどうつくっていくかが重要になってきます。

―ブレイキン観戦を楽しむ方法は

石川―ブレイキンはおおよそ1分くらいでパフォーマンスを発揮して競い合います。格闘技と同じような感覚で見ていただくといいかもしれません。そして柔らかい体を持ち味に動きを繰り出す人もいたり、スピード感で圧倒する人もいる、ダイナミックさを武器にする人やパズルを当てはめるような細かな動きを得意とする人もいます。特徴を頭に入れてみると面白くなります。これから知名度が上がるにつれ、スターも誕生します。今、注目されているのがShigekix(シゲキックス)こと半井重幸さんです。大阪出身ですが、今は市内に住んでいますので、ぜひ注目していただきたい。

―今年の抱負は

石川―パリ五輪の正式種目に採用され嬉しい反面、実は危機感も抱いています。今はコロナ禍でもあり「これからの体制をどうしていくのか」といったやりとりをSNSを使って情報交換を行っていますが、顔を突き合わせてシェアしないといけない場面に直面します。僕たちは密になってなんぼの世界なんです。

コロナが収束したら、世界中の友達と会いたいですね。

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