川崎市と愛媛県の両東京事務所の情報交換をきっかけに、両自治体の交流が進められている。3月上旬には市立小・中学校と特別支援学校の給食に、愛媛県の養殖マダイを使った献立がお目見えし、子どもたちが味わった。
市教育委員会によると、約11万食分(約6トン)のマダイの提供を受け、野菜のあんかけや竜田揚げなどのメニューにしたという。
愛媛県は養殖マダイの生産量が全国1位で50%以上のシェアを占める。新型コロナの影響による飲食店の休業などで出荷に苦慮。同県は国産農林水産物等販売促進緊急対策事業を活用し、学校給食に提供。食育の観点からマダイに縁の遠い長野県、埼玉県など「海なし県」を中心に提供しているが、川崎市にも声掛けしたという。
両自治体の交流は2018年から始まる。田村豊川崎市東京事務所所長がシティセールスを兼ね、愛媛県東京事務所を訪ねたことを機に、川崎アゼリアで愛媛県の物産展が行われた。物産展は計5回開催され、情報サービス企業との交流会も開かれた。今年も2月に物産展や市内飲食店団体を巻き込み、愛媛県の特産品活用のキャンペーンが企画されていたが、緊急事態宣言の発令で中止を余儀なくされた。
初めての物産展は西日本豪雨に見舞われた直後。「愛媛県の特産物を持ってきてもらって市民に味わってもらいたいと川崎市からお声をかけていただいた。マダイの提供ができたのは川崎市東京事務所の存在があったからこそ」と三好康道愛媛県東京事務所産業振興部部長は語る。
川崎市東京事務所は都内の市政会館にあるが、市は、2021年度前半までに退去し、市役所第3庁舎に事務所を移すとしている。
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