「パーソナルソング・メソッド」を開発し、各地の認知症予防講座で普及に取り組む津森修二さんが著した『聴くだけで記憶が鮮明に蘇るパーソナルソング』(サンマーク出版 税込1650円)が12月7日、出版された。「父親や母親など身近な人が同じことを繰り返すようになってきた、あるいは自分自身がボケたくないという方に手に取っていただきたい」と津森さんは語る。
パーソナルソング・メソッドは、高齢の認知症患者に思春期の頃に聴いた楽曲を聴かせ、当時の思い出話をさせると、記憶が蘇る研究結果などをもとに開発。津森さんはこれまで約400 人の高齢者に実践したところ、ほぼ全ての人の認知機能が回復したという。同書はこうした実践検証をもとに「なぜ曲を聴き、数分話しただけで高齢者の表情が見違えるほど変わるのか」「ニュース映像や映画より音楽が脳の活性化に有効なのか」について解き明かす。巻頭はパーソナルソング・メソッドを実践する複数の人の空間認識能力や認知力の変化を数値化し、体験談などを交えて紹介。巻末はパーソナルソング・メソッドの取り組み方、記憶を蘇らせる曲を見つけるためのベストヒットチャートを掲載する。懐メロを収録したCDも付く。監修は藤井昌彦東北大医学部教授が務める。
津森さんはかつて大手レコード会社エイベックスに勤務し、2012年のエクササイズDVD『TRFイージー・ドゥ・ダンササイズ』の開発者として携わった。その後独立し、18年には川崎区内の商業施設で市のバックアップを受けながらパーソナルソング・メソッドの前身となる「懐メロ回想法」で認知症予防につなげるイベントの開催で地域に縁がある。現在は、産業能率大学でも教鞭をとる。A5変形判並製、142ページ。
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