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川崎区・幸区版 公開:2023年9月19日 エリアトップへ

県川崎高定時制生徒 「多文化クラブが居場所」 活動1年で手応え  

教育

公開:2023年9月19日

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ティニクリンを見せる生徒ら
ティニクリンを見せる生徒ら

 県立川崎高校定時制(川崎区渡田山王町)の「多文化クラブ」が今秋、部活発足1年を迎える。9月16日、17日の学校文化祭ステージではフィリピンのバンブーダンス「ティニクリン」を披露した。部員らは「様々な国の文化や外国とつながりのある人が身近にいることを知ってもらいたい」と願う。

朝問研がルーツ 

 同部には現在11人の部員が在籍。日本人のほか、フィリピンやブラジルにルーツのある生徒らが集まる。顧問の西巻稔教諭が数人の生徒に声をかけたことから始まりで2022年11月に発足した。かつて同校にあった「朝鮮問題研究会(朝問研)」やその後の「多文化共生研究会」の流れがクラブのルーツと西巻教諭は説明する。

 毎週金曜日の夜9時から10時までが活動日。2月にはフィリピン、ブラジル、日本の正月風習を紹介する壁新聞を作成して校内掲示を行った。

 4月からはティニクリンを文化祭で披露することを部内で決め、練習を開始。ティニクリンは2本の竹の棒を寝かせ、両端に一人ずつ座った叩き手が竹を開いたり閉じたりしながら打ち合わせる。 踊り手は竹の間をステップを踏んでダンスする。西巻教諭によると当初は竹がなかったため、建築用のパイプで代用して練習したという。

 ダンスは2年生の部員坂田ジルニンニョさん(17)が中心となって完成させた。坂田さんはフィリピンで生まれ育ち、現地の小学校でティニクリンの経験者だ。細山桜さん(17)もフィリピンルーツで現地の小学校でティニクリンを行っていたことから懐かしさを感じながら練習に励んでいた。

日本人部員「メリット実感」

 日本人部員にとっては様々な国の文化を身近に感じる機会となっている。横手瑞希さん(16)は「(ブラジルやフィリピンで)流行っている音楽を知ることができて世界が広がった」と語る。2年生の本谷美央利さん(17)は「英語の授業で発音や意味が分からない時に教えてもらったり、逆に日本語が分からない仲間に意味を教えたりして、ウィンウィンの関係にもなっている」と笑顔を見せる。

外国ルーツ生に自信と誇りを 

 「日本語力が十分でない外国ルーツの子が進学した高校を中退するケースは少なくない」と西巻教諭は指摘する。「仲間同士で支え合えるような居場所づくりが必要であった」と多文化クラブを発足させた理由を明かす。西巻教諭は、部活を通じて生徒が自信と誇りを持つきっかけになればとも強調する。

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