ミューザ川崎シンフォニーホール(幸区大宮町)は視覚障害者への「情報保障」「鑑賞サポート」を目的に、触ることができるホールの模型を制作。7月23日からホールのロビーで来場者に公開を始めた。当面は新型コロナウイルス感染症拡大防止のためカバーをかけての展示となる。
ミューザのホールはヴァンヤード(ぶどう畑)形式と呼ばれる複雑なスパイラル構造をしており、その独特な形状から座る位置によって音の聞こえ方が違ってくる。視覚障害のある人がこの模型を触り、ホールの形を体感することで、客席に座って聞くだけではわからない臨場感を得られるという。
模型は横73cm、奥行き51・5cm、高さ29cm。プラスチック板、MDF板、樹脂素材、木製パネルを使用。スパイラル構造を体感できるように、ホール内のスロープになっている部分はザラザラした感触、平らな部分はツルツルした感触になっている。触りやすさを考え、4階エリアやパイプオルガンは取り外しができる。
同取り組みは川崎市がすすめる「かわさきパラムーブメント」の一環。同ホールのスタッフが海外旅行先で訪れた美術館の「触れる模型」をヒントに、3年前から(一社)日本舞台美術家協会と打ち合わせを重ね、完成に至った。
担当者は「視覚に障害のある方だけでなく、幅広い方々に楽しんでもらえれば」と話した。
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