台風シーズンを前に幸消防署(望月廣太郎署長)は「増水した川の様子を見に行くなどはしないように」と呼びかける。警防第2課の金森祥人調査係長は「川は必ず溺れます」と強調する。多摩川は場所によっては水深3〜4メートルあり、流れがないように見えても流れがあり、視界も悪いという。
幸消防署は台風などでの増水時の水難事故に備え、川崎市消防局航空隊との合同訓練を定期的に多摩川河川敷で行っている。訓練は陸地からヘリコプターで水難救助隊員を吊って、川の中で待機する要救助者役の所まで運び、要救助者を抱えて陸に戻る。金森係長によると救助技術とともに、現場ではヘリコプターの音で声が聞こえないため、手を使った合図での意思伝達が大切なのだという。今年の訓練は7月20日と8月24日に実施。それぞれ幸署の水難救助隊6人、救助隊11人、航空隊6人の23人が参加した。
幸消防署管内での航空隊ヘリコプターによる救助は1999年が直近で、20年以上起きていない。それでも金森係長は「まさかと思うような災害が、毎年どこかでまたかというふうに起きている。川崎も一昨年の台風被害のようなことがいつまた起きてもおかしくない。しっかり準備を整えておきたい」と語った。
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