バス路線「三ヶ木〜三井・上中沢〜橋本駅線」が、10月1日から本格運行を開始した。同路線は「橋本駅への直通便が欲しい」との三井や又野地区住民の強い要望を受けて、昨年10月から実証運行されていた路線だ。橋本駅への直通便になったことで、利用者が増加し、収支比率も上昇したことから、今回本格運行されることになった。
バス事業者から廃止・撤退の意向があった路線の内、市民の足の確保のため、相模原市が一定の公費負担により運行を維持する「生活交通維持確保路線」。現在、市内には、9路線が運行されている。
「三ヶ木〜三井・上中沢〜橋本駅線」も「生活交通維持確保路線」の一つ。この路線は2003年まで運行されてきたが、不採算路線のため、バス事業者からの路線退出意向の申し出を受け、「三ヶ木〜又野〜三井線」と「上中沢〜橋本線」に分断して、路線を維持してきた。
そうした中、三井や又野地区住民などから「橋本駅への直通便が欲しい」との声があがり、2012年に沿線自治会による検討委員会を組織。昨年10月から1年間、2つの路線をつなぎ三井ルートも加えた橋本駅への直通路線として、1日11往復の便が実証運行されてきた。その結果、年間利用者数が約12・5万人から約15・5万人へと約3万人増加。収支比率も約22%から約40%に改善された。
この結果を受け7月、学識経験者や交通管理者、運行事業者などの外部委員等により組織された「相模原市地域公共交通会議」の承認を受け、10月1日から本格運行されることになった。併せて、直通バスにしたことにより、国の「地域公共交通確保維持改善事業費補助金」の交付金対象となり、市の負担額の減少にもつながっている。
地元住民有志で組織するバス路線利用促進協議会は「直通便の本格運行が開始されて嬉しいですか、収支比率は当初見込みの50%に届いていません。引き続き、周辺住民にバス利用の促進をアピールしていきたい」と話す。具体的には沿線に位置し、観光名所である寺院「峯の薬師」がハイキング客などに人気があることから、秋の行楽シーズンに向け、津久井湖周辺の魅力をアピールしながら、路線を周知していこうとする計画が持ち上がっている。市は「このバス路線は、三井地区では小中学生の足として利用されています。住民の期待も大きいので、市も出来る限りの協力をしていきたい」と話した。
運行に関する詳細は、市交通政策課【電話】042・769・8249へ。
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