10月3日に県立相模湖漕艇場(与瀬)で「神奈川県高等学校新人戦」が行われ、県立津久井高校ボート部の藤島悠平さん(2年)が男子シングルスカル(M1X)の部で優勝した。「10月末の関東選抜でも結果を残し、その先の全国大会でもメダルを狙いたい」と掲げる藤島さん。同校は県内でも有数のボート強豪校。藤島さんの今後の活躍にさらなる期待がかかる。
藤島さんが優勝を勝ち獲ったのは、1人で2本のオールを漕ぎ1000mを競う種目「シングルスカル」。決勝の舞台では、スタート直後「ひと掻き目を誤りボートが傾きかけた」と言うが、気持ちを絶やすことなく、他の3走者に追いつくことだけに集中し、見事2位に約4秒の差をつけ初優勝した。
今年6月に行われた関東大会では男子ダブルスカルの部に先輩部員と出場し3位、同月に行われたインターハイ予選・男子シングルスカルの部では4位だったため、「公式大会で初めて優勝できた。ゴールを一番に通過したときは気持ちよかった」と安堵の表情を浮かべた。
藤島さんがボート競技を始めたのは高校に入学してから。同校が県内で4校しかないというボート部を有していることから「入るなら津久井高校」と心に決めていた。
その理由は、中学のときから熱中しているロードバイクだ。父親と共に山中湖にトレーニングに訪れたり、チームに加入しロードレースなどに参戦している。「自然の中を滑走するのが気持ち良い」と藤島さん。レースで沿道の観客から声援をもらうことにも高揚感を覚え、「将来は競輪選手になりたい」と考えるまでになった。
自転車とボート相乗効果 狙い
高校進学にあたり、藤島さんが自身をさらに鍛えるスポーツとして選んだのがボート競技だった。ボートは、使用する筋肉や持久力が試される点が自転車競技と類似していると言い、筋力アップや四肢の柔軟な使い方が習得できると考え、同校入学を決意。昨年4月に入学・同部に入部して以来、コロナによる臨時休校や変則的な部活動スケジュールに戸惑いながらも、先輩部員ら4人と共に練習を重ねてきた。顧問の日戸勇希教諭も、「ふくらはぎの筋肉や手足の長さなど、他の生徒とは入部時から違っていた。全国レベルで活躍できる人材なのでは」と期待を寄せている。
藤島さんは今回の優勝で、代表枠として10月30日(土)から河口湖漕艇場で行われる関東選抜大会に出場する。そこでも上位に食い込むと、来年3月に行われる全国選抜大会が待っている。「全国大会まで出場して、メダルを狙いたい」と意気込み新たに練習に打ち込む。
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