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鳥屋地震峠慰霊碑 保全し後世に伝承を 案内看板、標柱を設置へ

社会

公開:2022年9月1日

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地震峠の慰霊碑。16人の慰霊碑、被災した一家の慰霊碑、地蔵尊がならぶ
地震峠の慰霊碑。16人の慰霊碑、被災した一家の慰霊碑、地蔵尊がならぶ

 鳥屋地域にある地震峠の慰霊碑(鳥屋96付近)を管理する自然災害伝承碑地震峠を守る会(小島信彦代表)は9月1日、案内看板と標柱を新設する。小島代表は「関東大震災から来年で100年の節目を前に、大勢の人の協力で設置することができ感謝が尽きない」と話す。

 地震峠の慰霊碑「大震(たいしん)殃死諸(おうししょ)精霊碑(せいれいひ)」は、昨年12月に国土地理院の自然災害伝承碑に登録された。それを契機に、伝承活動の一つとして案内看板と自然災害伝承碑認定標柱を設置することとなった。小島代表は「亡くなられた16人も喜んでいると思う」と話す。

 関東大震災の際、鳥屋の馬石地区では揺れの直後に南山が崩れ、土砂が9件の家を飲み込み、16人が生き埋めとなった。「すごい揺れで立っていられなかったそう。直後に土砂が流れてきて逃げる間もなかったらしい。我々は山津波と呼んでいるが、山の土砂が一気に崩れてきて串川をせき止めたほどだったと聞いている。そのため川の水が溜まっていき上流500mほどは湖になったという」と小島代表。鳥屋、串川、青野原、宮ケ瀬の消防団が救助活動や溜まった水の放出作業にあたったという。慰霊碑は大震災から2〜3年後に、亡くなった人を祀るために遺族が建て、その後、地蔵尊が建てられた。「一家6人が被災した家の上に慰霊碑が建てられた」と小島代表は説明する。

 これまで慰霊碑の管理は遺族や親戚が行ってきたが、高齢化で維持管理するのが難しくなることを見越し、賛同してくれる地域住民らとともに今年4月に同会を設立。慰霊碑の維持管理のほかに、地震峠での被害を後世に伝えていく役割も担う。「大震災は100年に1度の周期で起こるとも言われている。改めて鳥屋地域や相模原市の人に自然災害の恐ろしさを知ってもらい、その教訓を伝えていけたら。これからの防災の参考にしてほしい」と小島代表は願う。

 案内看板と標柱の披露式は9月3日、関係者のみで行われる。そのため同会では「現地の見学は4日以降に」と話す。

披露式に向けて打ち合わせをする同会の(左から)小島実さん、小島代表、秋本敏明さん
披露式に向けて打ち合わせをする同会の(左から)小島実さん、小島代表、秋本敏明さん
緑区SFF2012で大賞(We Love 緑区部門)を受賞した地震峠についての動画「よみがえる89年前の記憶」
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